リニア問題「政治的な決断」に向けスピード感も…鈴木静岡県知事の1年「やります!」の精神はどこまで【激動2024】
こうした中、9月には、静岡県内のボーリング調査も容認され、膠着していたリニア問題が動き出しました。 一方で、県議会との距離感は。 「今回の人事案件に一定の影響が出ると判断したことから、慎重な取り扱いが必要だということで、議会への提出を見送った」(鈴木知事) 鈴木知事は9月議会で、副知事人事案を提出する方針でしたが一転して見送ったのです。事前説明のなかった鈴木知事に対し、自民会派の一部が反発し、釘を刺した形となりました。 15年ぶりにリーダーが代わった静岡県。県議会の各会派は、鈴木県政1年目をどう評価するのでしょうか。 <自民改革会議 相坂摂治代表> 「70点。(川勝前知事が)いろいろなところで発言が強すぎて軋轢が生じていたものを解消して、再構築しようという努力を大変なさっていたと思う」 <ふじのくに県民クラブ 田口章会長> 「点数をつける様な立場ではないが、どうしてもということで75点。よくスピード感ということをおっしゃるが、民間企業の感覚の経営が非常に地に足が着いているなと思っている」 <公明党県議団 蓮池章平団長> 「70点とつけさせていただいた。リニアの問題については山梨県知事と現場に行って、国との連携も今までの経験や人脈を生かして、しっかり連携を取られているなということは非常に感じる」 <LIVEしずおか 井手春希キャスター> まさに激動の県政1年と言えますが、鈴木知事に対しては3会派とも一定の評価をしているようですね <静岡県政担当 植田麻瑚記者> 特に自民は川勝前知事との関係性を考えるとかなり高い評価をしたように感じます。そこで、2年目に向けた課題も聞いてみました。 まず、自民改革会議の相坂代表は、▼1つ目にビジョンの見える化、▼2つ目に県全体の鈴木知事、▼3つ目にミクロよりマクロの視点を挙げました。 まだ、どうしても「西部の鈴木康友」というイメージが残っているので、政策については県全体に与える効果を示してほしいということでした。
そして、ふじのくに県民クラブの田口会長は、来年度の当初予算編成と新総合計画を挙げました。「鈴木知事は総合計画について、『基本構想』ではなく、『経営方針』という言葉を使っていて、康友イズムが入っている。歳出をどう減らしていくか期待したい」と話しました。 また、公明党県議団の蓮池団長も「財政の健全化」を挙げたうえで、「幸福度日本一の静岡県を作るために市や町の課題を認識する必要がある。それがまだ不足している印象」と述べました。 知事選の時に繰り返した「やります!」の精神で、県政をどのように舵取りしていくのか注目です。
静岡放送