日本ハムは「新庄トリック」が大成功! サインプレーもはまって今季2度目の5連勝&貯金7
(パ・リーグ、日本ハム12―3西武、7回戦、日本ハム4勝3敗、15日、エスコン)2024年版「新庄トリック」も出た! 日本ハムは新庄剛志監督(52)就任3年目で最多となる19安打で大勝。今季2度目の5連勝で、貯金は7に膨らんだ。 「完璧。キャンプからやってきたことを、選手がただただやってくれただけ」。3本塁打も飛び出した中、ご満悦だったのが二回のプレーだ。2死一、三塁、打者・松本剛の場面で一走・スティーブンソンがスタート。西武の左腕・隅田が一塁へ牽制(けんせい)球を投げ、挟まれている間に三走・水野が生還した。 いわゆる「フォース・ボーク」と呼ばれるサインプレーの一種。サインを出した背景には牽制を誘発できる左腕であることに加え、新庄監督は「ここもポイント。ルーキーが一塁。(西武D6位)村田君は必死なんで、間違いなく(送球が)二塁にいく。(入団)7年半ぐらいの選手だったらあの作戦はないかな。そういうところの僕の判断はよかった」と自らの頭を指さした。 水野も「準備はしていた」と胸を張り、七回にはプロ3年目で初のアーチも放った。実は新庄監督は3月8日のDeNAとのオープン戦(横浜)の試合前、守備練習中の水野に「もう万波君と水野君は今年のレギュラーに決めたから」と耳打ちしていたという。 水野が入団した2022年は新庄監督が就任した年。「ある意味、同期。『今年ダメだったら、辞める』といわれているので、優勝するしかない」と不退転の覚悟を口にした。(東山貴実) ★フォース・ボークとは 「ボークを強制する」の意味で、2人の走者が同時に動くことで投手を動揺させ、ボークの誘発を狙うサインプレー。プレートを外さずに牽制を偽投するとボークとなることから、特に左腕に対し、一、三塁で行われることが多い(一塁に投げるのをやめて三塁や本塁に投げようとするとボークとなる)。近年では右投手に対しても一、三塁で走者が仕掛けるプレーをこう呼ぶことがある。