ウォール街金融機関賞与、今年は3年ぶり増額へ=報酬コンサル会社
Tatiana Bautzer [ニューヨーク 12日 ロイター] - 企業報酬コンサル会社ジョンソン・アソシエイツのリポートによると、ウォール街の金融機関が今年支給するボーナスは2021年以来3年ぶりに増額となる見通し。 金融機関はこのところ、M&A(合併・買収)案件の回復や連邦準備理事会(FRB)の利下げ、主要株価指数の最高値更新と、追い風となる要因が相次いでいた。 ジョンソン・アソシエーツの創設者アラン・ジョンソン氏はM&Aについて「今年は驚くほど好調で、2025年についてもより多くのM&A案件が発表される可能性があるため業界は非常に楽観的」と語った。 ただ、増加するもののボーナス額は21年の記録的水準には届かない見通し。 試算によると、投資銀行部門の債券引き受け担当職員は24年の増額幅が最大の25─35%となる見通し。活動が再び活発になっていることが背景。 株式引き受け担当職員の増額幅は15─25%と見込まれている。 一方、M&Aなど助言業務の担当職員は5─10%増と、M&Aの回復ペースが鈍いため、小幅な伸びにとどまるとみられている。 株式市場の活況を受けて株式セールス・トレーディング担当職員は約15─20%の増額が見込まれており、債券セールス・トレーディングは5─10%増加する見通し。 半面、個人向けと商業銀行部門の職員はボーナスが減額か横ばいになる可能性が高いとした。