朝ドラの“やばいダメ兄貴”が強烈すぎた「美しき31歳俳優」、わずか2年間で印象回復のワケ
2024年、華麗に印象を復活させた“NHKの大作”
また今年の春クール『ACMA:GAME アクマゲーム』における天才ギャンブラー・上杉潜夜(せんや)役では、ガラリと印象の違う役どころに挑戦。「竜星のこういうお調子者が観たかった!」欲を、ようやく満たす演技が堪能できました。 そして、ニーニーの面影を完全に吹き飛ばしたと言っても過言ではないのが大河ドラマ『光る君へ』ではないでしょうか。道長(柄本佑)の甥で、伊周(三浦翔平)の弟・隆家を演じています。政(まつりごと)への野心もあり、兄より立ち回りが上手く、やや荒くれ者ではありますが愛すべき弟キャラ。竜星の可愛さが炸裂しています! 伊周との対比表現も秀逸で、作品には欠かせない存在になっています。
満を持して“超絶カッコいい兄”になった竜星
これまでも竜星は、好青年系、体育会系、謎めき系、三枚目のひょうきん系まで幅広い役柄を演じてきました。蛇足ですが、筆者はドラマ『アンナチュラル』(TBS系)における、謎めいた風体なのに何故か惹きつけられる葬儀屋・木林役が好み。 そして『ちむどんどん』から2年の時を経て、今回の『潜入兄妹 特殊詐欺匿名捜査官』では完全なる二枚目の主人公を演じています。 竜星演じる元警察官・渡良瀬貴一(わたらせ きいち)は、正義感と行動力を併せ持ち、何よりも妹・優貴(八木莉可子)のことを第一に考えるイケメン兄です。父を殺害した犯人が、詐欺組織「幻獣」の幹部であることを知り、父の元同僚刑事・入間(及川光博)手引きの元、敵の組織に妹と共に潜入します。
スーパー戦隊出身の魅力を遺憾なく発揮
『潜入兄妹』は、櫻井翔が主演したドラマ「占拠シリーズ」を手掛けたスタッフによるオリジナル作品。シリーズお決まりの、毎話ラストに主人公が発する決め台詞も引き継がれています。ちなみに今回は「最悪だ」。 主人公の貴一は熱血漢で正義感にあふれたキャラクターで、スーパー戦隊シリーズ出身でもある竜星の魅力が遺憾なく発揮されています。頭の回転も速く咄嗟(とっさ)のピンチも次々と乗り越え、180cmの長身を活かしたキレキレのアクションで妹を守り抜く姿には惚れ惚れします。 まさに「こんなお兄ちゃんに守ってほしい!」という視聴者の心を満たすかっこよさで、見事“ニーニー”の印象を脱却したのではないでしょうか。かっこいい兄に見惚れながら、潜入してまで遂げたかった父の敵討ちの結末を見守りたいと思います。