「これでいいんかよ」きっかけはひとりの女性が抱いた危機感 参加者わずか4人だった防災訓練5年で60倍に
グループのリーダーの一人波賀貞雄さん(78)です。 訓練当日、自治会のメンバーから電話がかかってきました。 波賀貞雄さん「はい、避難訓練」 自治会のメンバー「グループで集まって畠田公民館に直ちに避難して下さい、緊急ネットワークの連絡をお願いします」 連絡を受けた波賀さんは、連絡網を使って、防災訓練が始まったことと公民館に避難することを同じグループの5つの世帯に伝えていきます。 波賀貞雄さん「今回は公民館に避難いたします」「はいどうもー」 「これで全部連絡しました」家の外に出ると、すでに波賀さんのグループが集まり始めていました。 同じグループの人の姿が見えない場合は、チャイムを鳴らして、避難しているか確認します。揃ったことを確認した一行は、公民館に向かって出発しました。 ■普段からの声かけが避難に役立つ グループは普段から声をかけ合うことで、家族構成や高齢者が歩けるかどうかなどを把握して避難に役立てています。 家族連れ「電話が鳴った時は家で朝ご飯を食べていました。食べ終わりましたちょうど。地震とかあったとしても大丈夫かなと思うのでこうした体制や訓練は良いかなと思います」 ■総務省の「防災まちづくり大賞」に 防災訓練には、今では最大で250人ほどが参加。 取り組みを始める前の4人に比べると、60倍以上になりました。 防災活動を通じて顔が見えるコミュニティを作っていることが高く評価され、古川さんたちは今年総務省の「防災まちづくり大賞」を受賞しました。 若松区東28区市民防災会 古川裕子 会長「避難訓練をするということだけで防災意識が高まっているということを実感しています。やはり続けていかないといけないなと思っています」 地域のつながりを強めていざという時に備える。 畠田地区の「共助」の取り組みは、災害に強いまちをつくる一つのヒントになりそうです。
RKB毎日放送