視聴率は今ひとつでも…二階堂ふみ「Eye Love You」は大成功とTBSが喜ぶ理由
制作陣に韓国人スタッフ
韓国人俳優が主要キャストとして出演した日本のドラマとしては、TBSと韓国文化放送の共同制作でウォンビン&深田恭子が出演した「フレンズ」(02年)、TBS開局50年記念の日韓共同製作連続ドラマで竹野内豊と「冬のソナタ」のチェ・ジウが共演した「輪舞曲(ロンド)」(06年)のほか、最近では日本のドラマに初主演したシム・ウンギョンのNHK総合「群青領域」(21年)、元超新星のユン・ソンモが出演したテレビ東京「駐在刑事」(23年)などがある。 今回の「Eye Love You」はそれらとは質的な違いがあるという。というのも、TBSがスカウトした韓国人スタッフの車賢智(チャ・ヒョンジ)氏が制作陣に加わっていたからだ。同局の公式HPによると、車氏は韓国の巨大エンタメ企業集団CJ ENMでドラマやバラエティーを制作して退社。日本の慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科を経て、22年にTBSに入社した。 ジョンヒョプの起用や脚本内に登場する韓国語翻訳のほか、韓国人の恋愛ネタをリサーチし劇中に盛り込む業務も担当したという。韓国人キャスト、韓国グルメ、画面に登場する韓国の風景、韓国語のルビが入ったエンディングロール……。海外の視聴者が見たら韓国ドラマだと勘違いしそうなほど韓国化が徹底していた。 TBSにとって、特筆すべきはNetflixでの快進撃だろう。 「何しろ世界的な大ヒット作を連発している韓国ドラマに分け入ってNetflixの韓国ランキングTOP10に2月冒頭から3月下旬まで8週連続でランクイン。日本でも9週連続、しかもマレーシアでも1週だけですが、TOP10入りするという好成績を残しました。TBSでは巨額の制作費をつぎ込んだ堺雅人主演の『VIVANT』が海外配信で大コケしただけに、同局幹部は『Eye Love You』の快挙を非常に喜んでいます」(前出の放送担当記者) それだけではない。「Eye Love You」には韓国ドラマが好きな一定の固定層がいるため番組の関連グッズが大人気となった。公式サイト「TBSショッピング」の「ドラマ・番組グッズ人気商品ランキング」(4月1日午前7時更新)を開くと、1位が劇中に登場した絵本のレプリカ(2600円)、2位がラッきゅんぬいぐるみキーホルダー(1600円)、3位がラッきゅん付箋(880円)、4位がガラスのラッコ リング(8500円)と「Eye Love You」の関連商品がバカ売れ状態なのだ。