【RIZIN】堀口恭司「自分は(UFC二階級でも)行けると思っています」×ペティス「最初から最後まで客席が埋まっていて驚いた」「1勝1敗だ。3戦目は5Rで」=全文
2024年6月9日(日)東京・国立代々木競技場第一体育館にて開催された『RIZIN.47』の第9試合バンタム級(61.0kg)5分3Rで、セルジオ・ペティス(ルーファスポーツ)に判定勝ちでリベンジを果たした堀口恭司(アメリカントップチーム)が試合後インタビューに答えた。 【写真】背中を着けさせられたペティス、ストレスのたまる展開で敗れた 試合は、両者が向き合うとフライ級が適正の堀口に対し、バンタム級のペティスが大きさを感じさせるなか、初回に左フックをヒットさせた堀口が、中盤以降もニータップでテイクダウン。コーナー際でギロチンやニンジャチョークを狙うペティスをかわすと、ガードに徹してバックを譲らないペティスをトップからコントロール。再戦で危なげなく完封勝利した。 試合後の会見では、堀口はテイクダウン後のペティスのガードポジションについて、「守りにすごい徹していたので、ああやられちゃうとやっぱり極め切るのはすごい難しい」と語り、完勝にあらためて「海くんがチャレンジするUFCに自分もチャレンジしたい」と希望した。 会見後、榊原信行CEOは、「海だけ行かせて恭司だけ行かせないといううわけにはいかないけど、恭司はBellatorの契約下にあるので、UFC側にはUFC側のマーケティングもあるし、状況が整って、UFCから“ぜひ”と言われれば僕らが止めることはないです」と語っている。 また、再戦で敗れたペティスは敗因を「ちょっとギロチンチョークに頼りすぎたかもしれない」とボトムになった時間を振り返り、同じ元UFCファイターとして、堀口のUFC再挑戦について、「フライ級ならチャンピオンまでいけるかもしれないけど、バンタム級だと小さすぎて難しい」と語った。 さらに、一夜明けた10日には、堀口に向けて「トリロジー 5ラウンド。スコアは1-1だ」と3戦目をアピールしている。 両選手との一問一答全文は以下の通りだ。 ◆堀口「海くんがチャレンジするUFCに自分もチャレンジしたい」 ──試合後の率直な感想をお聞かせください。 「しっかりリベンジできたので。本当は極めたかったんですけど、なかなか相手が上手くてそこまで辿り着けず。何しろ、勝てたことが嬉しかったですね」 ──リング上で、「誰だ、負けるって言ったやつ、榊原さん!」と叫んでいました。有名格闘家の予想では五分五分だったかと思います。その声を聞いてどう思っていましたか。 「格闘家の方は全然自分は気にならないです。でも榊原さん! プロモーターがそれ言っちゃうと『おい!』ってなりますよね。ダリオン・コールドウェル戦も確か『負けるんじゃないか』と言ったんですよ(笑)。それで自分も火がつくので逆にすごい相乗効果みたいな感じで強くなれたなって気持ちです」 ──では勝って会心の気持ちだったのですね。 「そうです。絶対言ってやろうと思いました」 ──ペティス選手の前回と比べて戦ってみて印象と違ったところがあったら教えてください。 「お互い手の内は分かっているのでちょっと探り合いになりましたね」 ──ぺティス選手は堀口選手に対して「変わらずスピードがあり強い」という印象だったと。堀口選手も変わらない印象ですか? 「まあそうですね」 ──試合前に「あまり感情を入れずにひとつの試合として戦う」と。改めて、リベンジ戦として実際向きあっても落ち着いた心境で試合に臨むことができましたか? 「そうですね、でも悪い癖が出て3R目にちょっと打ち合ってやろうかと思っちゃってセコンドから『おい恭司! 集中しろ!』と言われてまあ、やらなかったです」 ──では、前回同様、盛り上げたいと思って打ち合いも? 「もちろんそういうのもあるので。もしかしたら行っていたかもしれないですね」 ──全てのラウンドで盛り上がっていたように見えましたがもっと沸かせたいと? 「やっぱり格闘技って、(フィニュシュを)決めたほうが盛り上がるので、自分はそこを目標にやっているのでもっと決めたいなと」 ──ぺティス選手がサウスポーにスイッチしていたのは前回と比べて「やりやすい・やりにくい」とか、どうでしたか? 「自分はスイッチに関して全然何も気にならないです。だから別にやり辛さもなく、前回もサウスポーを1回くらい使ったかな、なので変わらなかったですね」 ──前回同様テイクダウン中心に攻めたなかで、前回と変えてアタックしたこと、違ったところは? 「あまり距離を取らずに近場で勝負しました。あんまり距離取ると回転系の技が当たっちゃうので、近場にして、向こうのほうが自分よりは遅いので自分のほうがスピードがあるので、振り回す前に入っちゃうっていう感じですかね」 ──逆にペティスが前回から攻略してきたと感じたことはありますか。 「スピン系は変わらず狙ってきていたけど自分がそれをさせなかった感じですかね」 ──いくつかパンチ、1Rに左フックとか当たっていたと思いますが、本当の芯は当てさせてもらってはいませんでした。あの辺の手応えやダメージは? 「結構あったけど打たれ強かったですね、タフでした」 ──2Rまでは堀口選手が完璧に支配していました。3Rを迎えるときの気持ちはどういうものでしたか。 「最終ラウンドは、セコンドに言われる前までは盛り上げるために“ちょっと打ち合っちゃおうかな?”というのがあったのですけど(笑)、前回のミスがあったので、ちゃんとそこはセコンドの指示を聞いて勝ちに徹しようと思いました」 ──「集中しろ」と言われたのは2R終わりですか。 「インターバルもそうだし、3R始まって、相手と向き合ったときですね」 ──上になってコントロールしていた点について、その時間帯も会場の雰囲気としては優勢な堀口選手を応援している雰囲気が充満していました。 「ありました? シーンとしてたから“ちょっとやばいかな?”って思っていました」 ──どう受け止めていましたか。 「やっぱり“もうちょっと盛り上げないとな”というのはありました。やっぱりメインだし。今回はしっかり勝ちを取って、次回からしっかり極められる選手になって戻ってきたいと思いました」 ──極めの部分で、恭司選手のなかではテイクダウンのあとに、ペティスがスクランブルにきたらバックでチョークという狙いもあったかもしれませんが、結構ペティスがガードでステイしたのでフィニッシュに至らなかった部分もありますか。 「そうですね、守りにすごい徹していたので、ああやられちゃうとやっぱすごい難しいです。パスガードも何度もやってましたけど、戻してずっと抱きついてきて……なのでなかなかそこから極めるのは難しかったですね。だからコツコツパウンド当てて、という感じでした」 ──下からペティスがオモプラッタに来た時が一番バックが取れそうでしたが、あの場面でもペティスは立ち上がらずに引き込んできたときは、そういう試合になると自分では思いましたか。 「そうですね、でも最後極めたかったというのはありましたね」 ──メインで見せたいものは見せられましたか? 見せられたとすれば、何を。 「リベンジマッチだったので勝つ姿を見せるのが一番の目標。そこは見せられたかなと思います」 ──試合を終えたばかりですが、今後の目標・展望を教えていただけますか。 「(朝倉)海くんがチャレンジするUFCに自分もチャレンジしたいなとは思っていますけど、まあどうなることか、まだ分からないですね」