<センバツ>東邦、平成のセンバツ史に名刻む チーム勝利数単独1位の56勝
平成のセンバツに東邦の名をしっかりと刻んだ。「先輩が築いた伝統や歴史を受け継いで、平成最後のタイミングで選考された。是が非でも優勝したい」と森田監督。強い願いを現実のものとし、自らの優勝で始まった平成の大会を栄冠で締めくくった。 【平成最後のセンバツ】決勝の熱闘を写真特集で 「3番・投手」の石川劇場だった。一回に目の覚めるような先制パンチを浴びせた。1死一塁、ファウルで粘った後の7球目。真ん中高めに浮いた変化球を見逃さなかった。打球はぐんぐんと伸びてバックスクリーン右へ飛び込んだ。 しかし、甲子園2本目の快音はまだ序章でしかなかった。 3打席目の五回2死二塁、この回から緊急登板した相手エース・飯塚の失投を見逃さない。初球を今度は右中間へ2ラン。大会タイ記録となる大会通算3本塁打目に、右手を高く突き上げてダイヤモンドを一周した。 攻撃の流れを引き寄せたのも投手・石川だ。一回の守備。先頭打者を出したが、自らの足元へと転がってきたバントを、迷わずに二塁へと送って併殺に。警戒していた習志野の機動力を封じた。 これでチームの選抜での勝利数は56勝となり、学校別勝利数では同じ愛知勢の中京大中京を抜いて単独1位。「令和」の時代に向けて東邦が一歩を踏み出した。【丹下友紀子】