家を買っても不動産取得税がかからない場合があるって本当? どのようなケースで非課税になるのか解説
不動産取得税は、土地や建物を取得したときにかかる税金です。ただ、場合によっては課税されないこともあります。 この記事では、不動産取得税がかからないのはどんな場合か解説します。今後の住宅購入に備えて、納税が必要な場合の税率や金額、軽減措置についても確認しておきましょう。 ▼がんの発覚で「住宅ローン」がチャラに!? その驚きの理由を解説
不動産取得税がかからないケースとは?
不動産取得税は、土地・家屋を購入する、家屋を建築するなどして新たに不動産を取得した人に課されます。納税先はその不動産がある都道府県です。 不動産取得税は、以下の場合には非課税になります。 ●相続(包括遺贈および被相続人から相続人に対してなされた遺贈を含む)によって不動産を取得したケース ●宗教法人や学校法人が事業用の不動産を取得したケース ●公共の道路などを取得したケース ●土地区画整理事業等で換地を取得したケース ●取得した土地の課税標準額が10万円未満など、一定額(免税点)を下回るケース など また、本来は課税されるケースでも、軽減措置によって納税義務がなくなる場合もあります。住宅を購入する多くの人にとって関係があるのは、この「軽減措置」でしょう。 <不動産取得税の軽減措置とは? > 現在、不動産取得税は「良質な住宅の建設および流通を促進する」という目的のため、負担を軽減する特例措置が取られています。 【軽減措置の例:一定の条件(床面積50平方メートル以上240平方メートル以下など)を満たす住宅を取得した場合の控除】 ●新築住宅を取得した場合、1200万円の控除 ●上記のうち、2026年3月31日までに認定長期優良住宅を取得した場合は1300万円の控除 ●耐震基準適合既存住宅を取得した場合、建築年に応じて最大1200万円の控除 たとえば認定長期優良住宅を新築した場合、評価額が1300万円までなら不動産取得税がかかりません。1300万円を超えた分だけが課税対象になります。 また、一定の条件を満たす住宅用土地を取得したときは、次のいずれか多いほうの金額が減額されるという軽減措置もあります。 ●4万5000円 ●(土地1平方メートルあたりの評価額×2分の1)× 住宅の床面積の2倍(上限200平方メートル) × 取得した住宅の持ち分 × 税率(3%) その他、自治体によっては独自の軽減措置を用意している場合があります。軽減措置を適用した結果、不動産取得税がまったくかからない状態になるケースも少なくありません。 非課税や軽減を受けるには原則として申告が必要になるため、忘れないよう手続きしましょう。