神戸イニエスタが再度スペインラジオ局に語った本音「Jリーグ、バルサ、監督論」
ヴィッセル神戸の元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(34)がスペインのラジオ局「カデナ・セール」の人気番組「エル・ラルゲーロ」の電話インタビューに答え、異国日本での生活、Jリーグでのプレー、そして古巣バルサへの思い、自らの監督論についてまで語った。先日もスペインの別ラジオ局のインタビューに応じていたが、また違うイニエスタの本音が見られた。 ――日本のサッカーは思っていた通りでしたか? 「いい意味で驚いたことがありました。サッカー的にも、スポーツとしても、ちょっと違うだろうと思っていたので。競争力などは僕が求めていたものでした。チームはフィジカル面で準備ができていて、どの試合もコンスタントなリズムでプレーをする。日々適応しています。ここに来て3、4カ月なのにもう1年が経ったかのように思えます」 ――神戸での生活について教えてください。 「海があり山があり、少しバルセロナに似ているところがあります。生活は穏やかで、子供たちも妻も、ここでの生活を楽しんでいます。外出していると、ファンは少し恥ずかしそうに、また意を決してといった感じで、写真を頼んできたりします。食べ物はとても美味しいですね。他の日本的なことはちょっと戸惑うこともあるけれど、寿司、神戸ビーフ、パスタ、米、たくさんの野菜など食事は楽しんでいます。日本語は日々、少しずつ、挨拶をしたり数を数えたり基本的なことを覚えていっています」 ――日本のワインはどうですか?「SAKE(酒)」は飲みましたか? 「いいですよ。日本は私たちの(スペイン)ワインを最初に輸出した国のひとつですから。酒も飲みましたよ」 ――チームはあなたのサッカーのスタイルを理解していますか? 「1人の選手が短期間でチームを変えるのは難しいのです。ボールを支配してプレーするスタイルを心がけないとね。現状は勝っていても負けていてもいつも早急に攻撃を仕掛けてリズムが同じなんです。でも、フアンマ(リージョ監督)が就任したので、できる限りいい形で今季を終えて、来年がいいシーズンになればいいと思います」 ――バルサの試合は見ていますか。 「いや、時差があるからほとんど見ていません。でも、試合結果をチェックしたり、コメントを見たり、選手の何人かと連絡を取ったりしています。(12日の)ベティスとの試合は、ホームゲームでこの結果には驚きました。3対4というゴールの多さに。私が見ていたのは昨季だったけど、ベティスはいいプレーをしていたしね」 ――まるでヨハン・クライフ監督時代のような戦いでした。ベティスのキケ・セティエン監督は指揮官としてのDNAを持っていると思いますか? 「それぞれ監督の性格や考えがあります。キケ・セティエン監督の戦術はボールをいかに支配して、常に敵陣で激しく戦うかというもの。常に優位に立って試合をしますね」 ――バルサのライバルであるレアル・マドリードのユレン・ロペテギ監督が解任されました。どう思いますか? 「サッカーには理解出来ないこと、あるいは非常に短期間で変更しなければならないことがあります。時には、そう望まないのに。ユレンはチームに必要なことが何かを理解していました。彼が、昨年、トライしたことは簡単なことではありませんでした。責任を負うのも簡単ではありませんでした。ただ、チームには会長がいて、決断を下さねばならない結果があり、チームを変えるためには辛抱強くなれず、監督交代が決定されたということ。決定して責任を負わねばならない人がいるときの決断なのです」 ――じゃあ、あなたは監督になりたくない(笑)? 「(笑)将来、なる可能性はあるかもしれませんね。でも監督には、こういうことはつきものです。監督だけではなく、選手のプレーにも関わってくることですが」