11月の消費者物価2・7%上昇、3か月ぶりに伸び幅拡大…コメは過去最大の伸び率
総務省が20日発表した11月の全国消費者物価指数(2020年=100)は、値動きの大きい生鮮食品を除く総合が109・2で、前年同月比2・7%上昇した。政府の電気・ガス代負担軽減策が縮小してエネルギー関連が上がり、3か月ぶりに伸び幅が拡大した。コメ類は過去最大の伸び率を記録した。
上昇は39か月連続。伸び率は10月(2・3%)に比べて0・4ポイント上昇した。総務省の試算では、負担軽減策がなければ3・0%の上昇だった。
項目別では電気代や都市ガス代を含むエネルギー関連が6・0%上昇し、10月の2・3%から拡大した。
生鮮食品を除く食料は4・2%上昇で、4か月連続で伸びが拡大した。コメ類の上昇率は63・6%で、比較可能な1971年以降で最大だった。原材料のカカオ豆の高騰が続くチョコレートが29・2%上昇と約50年ぶりの大きさとなり、ブラジルの天候不良で出荷量が減少したコーヒー豆も24・9%上昇した。
一方、家計の実感に近い生鮮食品を含む総合指数の上昇率は2・9%(10月は2・3%)だった。生鮮食品が8・7%上昇した。