WRC王者ロバンペラはサーキットでも速し。デビュー戦でいきなり表彰台争い展開「満足はできないけど、クリーンな週末」
2度の世界ラリー選手権(WRC)チャンピオンであるカッレ・ロバンペラ(TOYOTA GAZOO Racing)は今季、WRCへの参戦をパートタイムに留め、異なるフィールドで“サイドクエスト”を行なっている。 WRCラリー・イタリア・サルディーニャ|パワーステージハイライト ラリーだけでなくドリフトの腕前も一級品のロバンペラは今回、ドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)のオランダ・ザントフールト戦と併催されたポルシェ・カレラカップ・ベネルクスでサーキットレースデビューを果たした。 2月に発表された通り、ロバンペラは今季のポルシェ・カレラカップ・ベネルクスで4ラウンドに出走予定。23台がグリッドに並んだ6月7日(金)~6月9日(日)のザントフールト戦では、Red Ant Racingが用意したポルシェ911 GT3カップカーを駆り、レース1で4位、レース2で5位フィニッシュを果たした。 ロバンペラは予選でポールシッターのニールス・ランゲフェルトから0.165秒差の3番手タイムをマーク。レース1では好スタートを切り、直後のアクシデントでレースが中断となるまでは、そのポジションをキープした。 再スタート直後はロビン・クヌッツソン、ポール・マイヤーに先行を許し5番手に後退したロバンペラだったが、その後ファステストラップを記録して挽回。マイヤーを最終コーナーで抜いて4番手に浮上し表彰台を目指したが、0.1秒及ばず4位となった。レース1ではディルク・シュテンが1.025秒差でランゲフェルトを抑えて優勝した。 「スタートからフィニッシュまで激しいバトルを繰り広げ、最後は4位になった」 ロバンペラはソーシャルメディアにそう記した。 「最初の数周は全く満足できなかった。序盤はマシンもドライビングも上手くいかなかったし、ディフェンスが足らなかった。でも初めての体験だったし、周りのマシンが周りにいる状況では予想していたことだ」 「その後は良いペースで走れるようになったし、レース中も何度かオーバーテイクして3位からコンマ2秒以内でフィニッシュできた。レースファステストも記録できたし、それに関しては本当に嬉しい」 またロバンペラはレース2を6番手からスタートし、ランゲフェルトを抜いて5番手に浮上。その後サッシャ・ノルデンにプレッシャーをかけたものの5位のままフィニッシュとなった。レース2を制したのはベンジャミン・パケだった。 「レース2が終わった。6番手スタートで5位フィニッシュだった」とロバンペラは記した。 「マシンのセットアップにかなり苦労した。昨日とは違うことを試してみたけど、ペースが上がらなかった。この結果には満足してないけど、全体的にクリーンな週末になったと思う」 なおロバンペラは7月5日から7月7日に開催されるイタリア・イモラ戦にも参戦する。
Tom Howard