マンハッタン住宅販売、予想外の増加-買い手が金利低下待ちきれず
(ブルームバーグ): 米ニューヨーク市マンハッタンの住宅販売件数が2年ぶりに増加した。金利低下を待ちきれなくなった買い手が購入に動いた。
不動産鑑定会社ミラー・サミュエルと仲介会社ダグラス・エリマン・リアル・エステートによると、4-6月(第2四半期)に取引が完了したコープとコンドミニアム販売件数は前年同期比12.2%増えた。取引価格(中央値)は118万ドル(約1億9100万円)と、前年同期をやや下回ったが、なお高水準にある。
ミラー・サミュエルのジョナサン・ミラー社長は「金利が有利な水準になくても買い手はもう待つ気がない」とし、販売増は「予想外」だったと語った。家族など個人的なニーズが購入の動機になったケースも考えられるが、今ごろまでに米利下げがあると多くの専門家が予想していた昨年に購入計画を立て始め、金利はなお7%前後にあるが計画を実行に移した事例もあるかもしれないという。
ここ数十年で最も高い住宅ローン金利を背景に新規在庫が不足し、価値が高止まりしているため、米不動産市場は1年余りにわたってほぼ凍結状態にある。マンハッタンのデータでは、利下げで需要が増え価格が上昇する前に、今が動き出す好機と買い手がみている可能性がうかがえる。
原題:Manhattan Home Sales Unexpectedly Rise as Buyers Cave on Rates(抜粋)
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Jennifer Epstein