崩壊する「英会話教室」のビジネスモデル…背景に「コンサルティング型」と「オンライン型」の台頭も
円安が外国人講師の働くモチベーションを吸い取る
英会話教室は、講師が集まりづらくなっているという別の懸念材料もある。 近年、日本は急速に円安が進行したため、外国人にとって働くモチベーションが高まらない国の一つになっている。2009年から2014年に入る前は、ドル円が100円を下回ることが多かった。2024年は150円近辺で推移している。 よほど日本が好きでもないかぎり、わざわざ為替レートが低い国で稼ごうと考える外国人講師は少ないだろう。 さらに、日本人講師にとっても英会話教室の魅力は低下する可能性がある。 プログリットは、2023年9月から英語コンサルタントやカウンセラーなど、120名を対象に一律年50万円の給与引き上げを実施した。 コンサルタント職は2024年8月期に133人となり、前年から1.3倍に拡大している。コンサルタントの質がプログリットのビジネスモデルの要であり、優秀な人材を確保する有効手段であるため、今後も給与水準が高値圏で推移する可能性が高い。 プログリットのように、講師にとっても魅力的なサービスになりえないかぎり、語学教室の未来は明るくならないだろう。 取材・文/不破聡 サムネイル/Shutterstock
不破聡