メルセデスベンツ EQSが改良。バッテリー容量拡大で航続距離は日本最長に
バッテリーを118kWhに拡大して航続距離は759kmに
インテリアにおいては、EQS 450+にMBUXハイパースクリーンが標準装備となった。フロントの左右ピラーの間を羽のように伸びた全幅141cmのディスプレイパネルが埋め尽くし、メーター(12.3インチ)/センター(17.7インチ)/助手席用(12.3インチ)の画面が表示される。 この助手席用ディスプレイには走行中でもエンターテインメントを楽しめるようにさまざまなコンテンツを用意されるが、ドライバーが運転に集中できるように特定コンテンツを再生している際は画面を減光したり、またBluetooth対応のイヤホンやヘッドセットを利用することが条件となっているなど、安全性への配慮も怠っていない。 パワートレーンに目を移すと、回生ブレーキが最新世代にバージョンアップしている。減速時により効率的にエネルギーを回収できるようになると同時に、機械式ブレーキのマスターシリンダーを最適化してブレーキのタッチフィーリングを向上させているという。 モーターパワーは265kW/360ps(従来は245kW/333ps)に向上するとともに、駆動用リチウムイオンバッテリーの容量はおよそ10%ほど拡大して118.0kWh(同107.8kWh)としている。これにより一満充電での走行可能距離は759kmを達成。この数値は、現在日本で販売されているEVのなかで最長のものだとしている。 また前後2モーターを搭載する4WDのハイパフォーマンスモデル、メルセデスAMG EQS 53 4マティック+にはディスコネクトユニット(DCU)と呼ばれるシステムが統合される。これはフロントの電動パワートレーンに備えられたクラッチを走行状況に応じて切り離すことで後輪駆動とし、電力消費量を抑制できるというものだ。作動状況の例として「高速巡航時」が挙げられている。 これだけのバージョンアップをしていながら車両価格はほぼ変わっていない。 【メルセデスベンツ EQS ラインナップ】 EQS 450+(ハンドル位置 左/右)RWD:1535万円 メルセデスAMG EQS 53 4マティック+(ハンドル位置 左/右)4WD:2395万円 【主要諸元 メルセデスベンツ EQS 450+】(欧州仕様) ・全長×全幅×全高:5216×1926×1512mm ・ホイールベース:3210mm ・車両重量:2712~2760kg ・パワーユニット:1モーター ・モーター最高出力:265kW(360ps) ・モーター最大トルク:568Nm ・バッテリー容量:118.0kWh ・駆動方式:RWD ・走行可能距離(WLTCモード):759km