昭和の改造マシンを目指したマツダ「サバンナRX-7」が痺れるほどカッコいい! ポルシェバンパーにオバフェンは当時の走り屋の証でした
昭和世代のクルマ好きたちは懐かしさを感じる1台
「そういえば昔はこんなスポーツカーがあったなぁ」と当時を思い出し、旧車に乗りはじめたオーナーたちのほとんどが昭和世代のクルマ好き。その中には純正スタイルのままでは飽き足らず、自己表現をしながらクルマいじりを楽しむ人たちがいます。今回紹介するマツダ「サバンナRX-7」のオーナー、安達隆之さんも「クルマは自分好みに仕上げるからこそ面白い」と、カスタムを楽しんでいるひとりです。 【画像】渋くてカッコいい草レーサー仕様のマツダ「サバンナRX-7」を見る(15枚)
ロータリーエンジンなくしてサバンナRX-7のスタイリングは生まれなかった
岡山県倉敷市在住の安達隆之さんは、漫画『サーキットの狼』が巻き起こしたスーパーカーブームを経験し、『よろしくメカドック』でチューニングのことを理解し、より過激な改造の世界を『シャコタン☆ブギ』で知った。次第に当時流行った市販車をベースとしたレースカー、チューニングカー、改造車の中でも「ワークス」と名の付くモデルに心が躍り、チューニングカーの世界にのめり込んだ。そしてその醍醐味は速さと個性であることを学んだ。 そんな安達さんがマツダ初代SA22C型「サバンナRX-7」を手に入れたのは、今から5年ほど前のことだ。これまでも旧車は数多く乗り継いできたが、昭和のエポックメイキングなマツダ「コスモスポーツ」登場以来、マツダのスポーツカーとしてサバンナRX-7がデビューした当時の衝撃は大きく、いつかは乗りたいとずっと思っていたそうだ。 このサバンナRX-7はそれまで共有部品が多かったマツダの開発思想を見直し、プラットフォームから本格的なスポーツカーとして専用設計したモデルだった。そのためスタイリングは空気抵抗を意識し、スラントノーズにリトラクタブルヘッドライトを組み合わせる。さらに低いボンネットとそれに続く流麗なボディラインによって、スポーツカーであることを主張。空力特性は、この時代としては驚異的なCd値0.36と低い値を達成している。 ノーズの低いスタイリングを作り出せた理由は、マツダの代名詞であるロータリーエンジン搭載にある。軽量コンパクトなロータリーエンジンは、その構造上の特徴からレシプロエンジンよりも低くマウントできるのだ。このロータリーエンジンが無ければ、サバンナRX-7のスタイリングは生まれなかっただろう。