コマネチ育てたベラ・カロリー氏死去、82歳 体操でルーマニアと米を多くのメダルに導く
五輪の体操女子で初の10点満点を記録したナディア・コマネチら、ルーマニアと米国で多くの選手を育てた体操指導者のベラ・カロリーさんが15日死去した。82歳。米国体操連盟が16日に発表した。 【写真】ナディア・コマネチ 五輪の体操女子で初の10点満点を記録した ハンガリー・トランシルバニア地方(現ルーマニア領)生まれ。コマネチの才能を見いだし、1976年モントリオール五輪の個人総合などで金メダルに導いた。 共産主義体制を嫌って、81年に妻のマルタさんと米国へ亡命。84年ロサンゼルス五輪では、東欧以外で初の個人総合優勝のメアリールー・レットン、96年アトランタ五輪では団体優勝を果たしたドミニク・モセアヌらを輩出した。 97年に国際体操の殿堂入り、2000年にはコーチチームとしてマルタさんとともに米国体操の殿堂入りを果たした。 ルーマニアと米国に多くのメダルをもたらした一方で、厳しい指導やチームドクターによる性的虐待への対応には批判もあった。 ◇ カロリーさん死去を受けて、コマネチさんはインスタグラムに、カロリーさんと一緒に森の中を散歩する写真などを投稿し、「私の人生に大きな衝撃と影響を与えた。ベラ・カロリーさん、安らかに」と書いた。 米紙USAトゥデーによると、「約50年前、彼は五輪初のパーフェクト10という歴史的なパフォーマンスに私を導いてくれた。そして、それが私の人生を永遠に変えた」とのメッセージを寄せた。