染谷将太主演『BAUS』に鈴木慶一、橋本愛、光石研、とよた真帆ら出演 14点の場面写真も
甫木元空監督最新作『BAUS 映画から船出した映画館』の追加キャストとして、鈴木慶一、橋本愛、光石研、とよた真帆らの出演が発表された。 【写真】染谷将太最新映画、先行カット一挙に14枚公開 映画上映だけに留まらず、演劇、音楽、落語……「おもしろいことはなんでもやる」という無謀なコンセプトを掲げ、30年の歴史を築いた吉祥寺バウスシアター。2014年の閉館から遡ること約90年、1925年に吉祥寺に初めての映画館「井の頭会館」がつくられ、1951年には、バウスシアターの前身となる「ムサシノ映画劇場」が誕生。本作は、2014年に幕を下ろした吉祥寺バウスシアターをめぐる歴史と、映画館を立ち上げ、支えた家族たちの物語。 監督を務めるのは、『はるねこ』『はだかのゆめ』の甫木元。近年ではバンド・Bialystocksのボーカルとしても活動の幅を広げている。脚本は、『吉祥寺バウスシアター 映画から船出した映画館』(boid刊)と『吉祥寺に育てられた映画館 イノカン・MEG・バウス 吉祥寺っ子映画館三代記』(本田拓夫著/文藝春秋企画出版部発行・文藝春秋発売)を原作に、故・青山真治さんが着々と温めていた内容を、2022年3月の逝去を機に甫木元が引き継ぐ形で執筆した。そして劇中の音楽は、吉祥寺バウスシアターや青山さんとも縁深い大友良英が担当する。 主演を務める染谷のほか、銀杏BOYZの峯田和伸と夏帆の出演が発表されている。 新たに出演が発表された鈴木が演じるのは、吉祥寺バウスシアター創設者である本田拓夫をモデルにしたタクオ。橋本は早くしてこの世を去ってしまったタクオの娘・ハナエ役、三石はサネオやハジメが通うおでん屋台の大将役、とよたはハマの母で井の頭会館を一緒に切り盛りするタネ役をそれぞれ演じる。そのほか、渋谷そらじ、伊藤かれん、斉藤陽一郎、川瀬陽太、井手健介、吉岡睦雄、奥野瑛太、黒田大輔、テイ龍進、新井美羽、金田静奈、松田弘子の出演も発表された。 あわせて14点の場面写真も公開。晴れやかな表情の染谷演じるサネオがムサシノ映画劇場でスピーチをす姿や、峯田演じるハジメが三味線を手に活弁に挑む様子などが切り取られている。 コメント 鈴木慶一(タクオ役) 素晴らしい作品と監督とそのチームに出会いました。 多分、私の最長出演時間の一・二を競う映画『BAUS 映画から船出した映画館』。 100年近く劇場にかかわる家族の歴史の映像に参加できてとても嬉しいです。 実際に出演したり、観に行ったりしたシアターの物語、さらに私の個人史を語らせていただくなら、父親が戦後すぐ、井の頭公園付近での劇団の公演を観て「入らせてください」と飛び込んだことや、母親はムサシノ市で生まれ、吉祥寺で映画ばかり観ていたことを撮影中思い出していました。 この映画の中には通りすがりの両親がいる、そんな気持ちでした。 甫木元監督他、スタッフの若さと偉大さに(菊池信之さんのお達者も含めて)ほれぼれしたのです。 青山真治監督はバーで一度お会いしましたが、お話し出来なかった。しておきたかったな。 そして本田拓夫さんに感謝いたします。 この映画のピースの一片 鈴木慶一 moonriders 橋本愛(ハナエ役) 若くして亡くなってしまった1人の女性、その魂は、幻ではないと思いました。 今もあなたに語りかけ、今もあなたと旅をし、あなたと同じ夢を見る。 映画も、映画館も、肉体こそ失われたとしても。 光石研(大将役) 逝去した青山真治監督が撮る予定だった本作を、教え子で愛弟子の甫木元さんが監督した。 そんな「重い継承」。 現場はさぞかし混乱し、右往左往していると思いきや、監督を中心に若きスタッフたちは、軽やかに楽しく進んでいた。 青山映画を回想しつつ、甫木元フレイバーを纏い、天翔る映画になっていた。 ふと、青山監督のデビューと甫木元監督が重なった。 とよた真帆(タネ役) “映画を中心に生きる人”の数々の人生。アーティストでもある甫木元空監督のリズミカルな表現で長い年月を一緒に駆け抜けられた。どんな人の人生も振り返れば愛おしい1本の映画みたいだと思う。
リアルサウンド編集部