ハンセン病元患者 上野正子さん97歳 偏見・差別の経験語り継ぐ 鹿児島県
鹿児島放送
国の隔離政策で偏見や差別を受けてきたハンセン病の元患者で97歳になる上野正子さんが、鹿屋市で講演に臨みました。 上野正子さんは沖縄県出身、13歳のときに家族と離され国立ハンセン病療養所「星塚敬愛園」に入園しました。 ハンセン病は当時、恐ろしい伝染病、あるいは遺伝するといった誤解から強制的な隔離や結婚・仕事などでの差別を生んできました。 上野さんも園では偽名を名乗らされ、タクシーから乗車拒否を受けるなど辛い経験をしてきたといいます。 【上野正子さん】 「ああ、もうこれはハンセン病の初期だからだからここに入園しなさいといわれて入園番号が1801号という入園番号でそれから少女舎に入れられました少女舎には50名ほどの少女たちが生活していましたそこで生活するようになりましたが、本当に大変なところだなと思いました」 上野さんは国の隔離政策の責任を問う裁判で原告のひとりに名を連ね、2001年に勝訴しています。 【訪れた人は】 「なんか差別と偏見とかいっぱい考えさせられたなと思って」 「こんなふうに人権が侵害されているということを上野さんの話を聞いて自分自身を振替えさせられたということですね」 最大で1300人を超えた星塚敬愛園の入所者は現在55人、平均年齢は90歳になります。