『2024年問題』の今 規制開始1カ月 トラック運転手に密着 対応は…休息は拘束時間にらみ厳密に、地道な料金交渉で雇用維持へ 社長は「輸送力低下の兆し」に危機感
トラックに戻り、運転席後ろの仮眠スペースで体を休めました。 運転手・大池佑弥さん: 「お休みなさい」
夜のサービスエリアは多くのトラックが駐車していました。 ある運転手は人手不足の中、始まった規制に疑問を投げかけていました。 運転手: 「無理があるんじゃないですかね。(運転手不足で)荷物が余って、持っていけない荷物があるのに。今度それで時間が制限されて、なおさら荷物が余る状態になるから」
7時間程度の睡眠をとってトラックは取手市へ。
高速道を降りて一般道を走り午前4時半ごろ、目的地の食品工場に到着しました。 受付は6時半から。それまで工場の敷地内で待機です。
荷物を下ろして工場を出てきたのは午前7時半でした。 運転手・大池佑弥さん: 「これで会社に戻ります」
今のところ会社の取り組みもあって、仕事に大きな変化はないと話す大池さん。 ただ業界に「変化の波」が押し寄せていることにはー。 運転手・大池佑弥さん: 「どの稼業もつらい部分はたくさんあったと思うけど、もうちょっと国が寄り添って、荷主さんにも国からちゃんと働きかけてもらいたい。あと下ろし先ですよね。ちゃんと下す時間がかからないように」
帰りは休憩を含め約5時間。午後1時前、会社に到着しました。 女性スタッフ: 「お疲れさまでした」 大池さん: 「お疲れさまでした」
■社長の本音は
規制が始まって1カ月。今、中込社長が心配しているのは一般消費者への影響です。実際、業界の輸送力低下の「兆し」を感じ始めており、業界は正念場を迎えていると話します。 まるひろ・中込裕幸社長: 「当社にも『今まで頼んだ業者さんが運べないので運んでもらえないか』という問い合わせがある。配送時間が翌日に着いていたというところも翌々日になってしまうとか、そういう一般の消費者の方に影響が出てくると思います。1社1社が単独でつくり上げられるものではないので、荷主さんも絡む話。少しでも賃金の交渉の場に立っていただけることも考えていただけるとありがたい」
長野放送