息子に500万円の「アルファード」を買うためにタンス預金しています。通帳に履歴が残らないので、税金はかかりませんよね…?
「就職祝いとして」「孫が生まれるから」などの理由で子どもに車を買ってあげる予定がある人もいるのではないでしょうか。高額な車を買ってあげると、喜ばれること間違いなしでしょう。しかしその際に気を付けなければいけないのが贈与税です。贈与税がかからないようにするために、通帳に履歴が残らない「タンス預金」をする人もいるかもしれません。 本記事では、タンス預金が贈与税の課税対象になるケースや、税務署にバレるリスクについて解説します。 ▼祖父の部屋から「大量の小銭」を発見! 申告は必要? 勝手に使うのはNGなの?
タンス預金は違法?
そもそもタンス預金とは、ある程度まとまった金額を金融機関に預けずに自宅で保管している現金を指します。金庫や屋根裏、床下などタンス以外の場所に現金を置いていても、広い意味でタンス預金と呼ばれます。 銀行口座に入れずにひっそりと自宅に現金を貯めこむことに後ろめたいイメージを持つかもしれませんが、タンス預金をすること自体は違法ではありません。タンス預金の金額が何百万、何千万になっても、保管場所が自宅であるというだけなので、脱税などの法律に触れることはないのです。
車を買い与える際は贈与税に注意
親が子に車を買い与える場合は、原則として車の金額に応じて、もらった側に贈与税が発生します。税額は1月1日から12月31日の1年間で得た財産を合計して決まります。ただ、その年にほかに贈与を受けていない場合、受け取った車の価格が110万円以下であれば、贈与税を支払う必要はありません。 なぜなら贈与税には年間110万円の基礎控除があり、年間110万円までの贈与に関しては税金がかからないことになっているからです。しかし車の価格が110万円を超える場合、110万円を超えた分の金額に贈与税がかかります
贈与税の計算方法
贈与税の計算には「一般贈与財産用(一般税率)」と「特例贈与財産用(特例税率)」の2種類があります。 特例税率は父母や祖父母などの直系尊属から18歳以上の子どもや孫に贈与する場合に適用される税率で、一般税率はそれ以外の場合に適用されます。国税庁の特例税率の速算表は図表1のようになります。 図表1