日経平均、“1,600円超の大幅安”も「過度な悲観は不要」【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
目先米景気などの好材料待ちも日経平均は長期上昇トレンドを上抜け中で過度な悲観は不要
EPSの上昇には、米国景気の軟着陸(ソフトランディング)の実現性が高まり、ドル円相場が安定し、中間決算で企業の業績予想の上方修正期待が高まることが待たれます。さらに、国内外の投資家から高い評価が得られるような資本効率改善の取り組みが企業に広がり、2025年春闘で大幅な賃上げが続く流れとなれば、図表1の76.4%戻し(39,766円89銭)の達成は十分視野に入ると思われます。 今後、日経平均を大きく押し下げる材料が発生しても、それが(1)金融システムへの影響、(2)流動性への影響、(3)他国・他地域への影響が軽微であれば、過度な警戒は不要と判断されます。また、 8月6日付レポート で解説した通り、日銀当座預金に依然滞留しているは巨額の流動性は株価の支援材料であり、現時点でも日経平均は10年超続く長期上昇トレンドを上抜けていることから(図表2)、こちらも過度な悲観は不要と考えています。 (2024年9月5日) ※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。 ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『日経平均、“1,600円超の大幅安”も「過度な悲観は不要」【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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