息子の入った会社に「試用期間」という制度があり不安です。採用は会社にとってもお金のかかるものですし、そう簡単にクビにはなりませんよね?
子どもの就職・転職が決まると、晴れやかな気持ちになるものです。ただ、就職・転職先の会社によっては、試用期間が設けられていることもあります。 この試用期間とはどのようなものなのか、また期待に応えられないとすぐに解雇されてしまうのか、心配になる人もいるのではないでしょうか。そこで、この記事では試用期間の概要や解雇になる可能性、試用期間中に気をつけたいポイントなどを解説します。
そもそも試用期間とは?
そもそも試用期間とは何か、ここでは概要について解説します。 ●試用期間とは 試用期間とは、企業が人材を採用したときに人柄・能力・勤怠態度など、いわゆる「社員としての適正」を評価・判断するための期間のことです。書類選考や面接のみで社員としての適正を正確に判断することはむずかしいものです。 そこで、一定期間の試用期間を設けて、その人の適性を確認したいと考える企業も少なくありません。試用期間を設けることで企業と従業員、双方のミスマッチを防ぎ、人材定着につなげやすくなります。 ●試用期間の長さ 試用期間の長さは法律などで特に定められていません。そのため、企業により期間は異なりますが、大体3~6ヶ月以内であることが多いでしょう。長くても1年以内とすることが一般的です。場合によっては、企業側が人材の適性を見極めるための時間が足りず、試用期間の延長を希望することもあります。 しかし、企業側が一方的に延長を決めることは認められていません。試用期間の延長には正当な理由が必要であり、あらかじめ就業規則などにその可能性や理由、期間についての明記が必要です。また、従業員との合意が成立していることが前提となります。
試用期間中に解雇されることはある?
試用期間中に活躍できないと「解雇されるのでは」と不安になる人もいるかもしれません。試用期間は企業側と採用された人との間で、労働契約が締結されている状態です。そのため、試用期間中であっても、企業側は正当な理由がなければ簡単に従業員を解雇することはできません。 ただし、正当な理由が認められる場合は、解雇となる可能性があります。具体的には、経歴詐称や出勤不良、勤怠態度の悪さなどが挙げられます。また、企業が繰り返し指導や注意を行っても問題点が一向に改善されない場合も、解雇となる可能性があるでしょう。