今日9日(日)西日本で大雨 四国は非常に激しい雨 雨の範囲は東・北日本にも広がる
今日9日(日)は、西日本を中心に大雨となり、特に四国では雷を伴った非常に激しい雨が降る所もあるでしょう。大雨によって土砂災害や低い土地の浸水、川の増水の恐れがありますので、十分に注意してください。
九州では100ミリを超える大雨
今日9日(日)は、低気圧が東シナ海を進んでいて、前線が九州の南に延びています。湿った空気の影響もあり、西日本を中心に雨が降り、多い所では1時間に20ミリ近い雨が降っています。 昨日8日(土)に梅雨入りしたと見られると発表のあった九州南部では雨の量が増えていて、午前5時までの12時間に宮崎県都農町では109.0ミリ、鹿児島県肝付町の内之浦では87.0ミリの雨が降りました。
四国では昼ごろにかけて非常に激しい雨
このあと東シナ海の低気圧は不明瞭になりますが、九州の南に延びる前線上に低気圧が発生し、この低気圧が四国沖を通り、本州の南へ進むでしょう。低気圧に向かって暖かく湿った空気が流れ込むため、低気圧付近では大気の状態が非常に不安定になる見込みです。四国に発達した雨雲や雷雲が昼ごろにかけてかかる予想です。高知県付近では傘が役に立たなくなるほどの非常に激しい雨が降るでしょう。予想される雨の量は明日10日(月)午前6時まで太平洋側の多い所で250ミリとなっています。土砂災害や低い土地の浸水、川の増水などの危険が高まるため、十分に注意してください。また4月に豊後水道で起きた大きな地震によって地盤が緩んでいる所もありますので、ご注意ください。 九州は、雨のピークは朝までですが、昼ごろまで雨の降る所があるでしょう。中国地方や近畿は断続的に雨が降り、紀伊半島を中心に雨脚の強まる所もありそうです。低気圧がこれから近づく東海は雨の降る範囲が徐々に広がるでしょう。低気圧は南下しながら進むため、関東甲信や北陸の雨は一部に限られそうです。東北や北海道は、日本海から近づく気圧の谷の影響で日本海側を中心に雨や雷雨の所があるでしょう。
大雨が発生 とるべき対応は
実際に大雨が発生したら、適切な対応ができるよう、事前に確認しておくことが大切です。安全を確保するために以下の点に注意してください。 ①河川や用水路には近づかないでください。普段は流れの遅い河川や用水路でも、大雨によって水かさが増したり、流れが速くなったりします。増水した用水路は道路との境目が分からなくなっていて、足を取られるおそれがあります。 ②運転の際は、アンダーパスなど低い道路は避けるようにしてください。低い道路には雨水が流れ込みやすいため、すぐに冠水してしまうおそれがあります。車が水没して故障したり、水圧によって、ドアが開かなくなったりして、車内に取り残されると、非常に危険です。無理をして通らず迂回するなどの対応をとってください。 ③山などの急な斜面はいつ崩れるか分からないため、決して近づかず、斜面とは反対側に避難するようにしてください。土砂災害警戒情報や大雨警報の危険度分布を細かく確認して、状況を常に把握するようにしましょう。 ④地下は浸水するおそれがあるため、雨漏りなど異変を感じたら地上に移動するようにしてください。地下では、危険を察知することが遅れてしまいがちです。こまめに気象情報を確認し、速やかに地上に移動できるようにしておきましょう。 ⑤上流にダムのある河川の近くに住んでいる場合は、ダムの水位情報を確認するようにしましょう。大雨が長時間にわたって降り続くと、ダムは決壊を防ぐために放流を始める場合があります。
日本気象協会 本社 牧 良幸