強制引退の対象から離れたい53歳競輪選手、娘が見ている「恥ずかしいレースはできない」
京王閣競輪のミッドナイト「ウィンチケットミッドナイト(F2)」が1日に開幕。1Rのチャレンジ予選に出場する米丸俊成(53歳・熊本=72期)に話を聞いた。 米丸俊成の愛娘・米丸乃絵は、2024年後期に早くもA2級に昇格した、人気と実力を兼ね備えた大注目の若手女子ボートレーサーだ。米丸は最近、"米丸乃絵の父"としてすっかり有名になった。 「今じゃ会う人、会う人、みんな娘の話題ばっかり。誰も俺のことなんか聞きもせんよ(笑)」となげいたが、その表情は実に嬉しそう。 ただ、父も近況は安定した成績を収めており、直近の競走得点も月が変わって70点台に乗せてきた。活躍の背景にはやはり娘の存在があった。 「膝が悪くて、期初めは65点台しかなった。でも乃絵が頑張りよるけん、自分ももうちょっと頑張らないとなって。それで膝を手術して、やれるところまで精いっぱいやろうと。昔は1ミリも俺のレースなんか見なかった乃絵が、最近は見てくれているみたい。だから恥ずかしいレースはできない。もうちょっと頑張りますよ」 今期の69・12。できれば代謝の対象から外れる70点まで乗せておきたいところで「厳しいかもしれないけどベストを尽くしたい」と力強く話す佇まいは、父の顔ではなく立派な「競輪選手」のそれだった。(netkeirin特派員)