「ヤバい人かも」…引っ越しシーズン増加する隣人トラブル《危ない隣人》「目からうろこ」の対処法
「こちらで用意するから、指定の柔軟剤に変えてほしい」!?
春は引っ越しの季節。新居で新生活を始めた人も多いだろう。引っ越しで心配なのは、隣人がどんな人なのか、ということ。“隣人ガチャ”という言葉もあるように、どんな隣人にあたるかで、そこでの生活が不愉快なものになってしまう危険もある。 【画像】”被害女性”はすでに亡くなり…18年前に全国的な話題になった”騒音おばさん”のいま 「隣人トラブルは年々増えています」と言うのは、近隣トラブル解決支援サービスを提供するヴァンガードスミスの中里さん。契約者から寄せられるさまざまなトラブルの内容をヒアリングし、双方の間に入ってトラブルを収束に導いている。 毎日多くの近隣に対するクレームを聞き、「たいていのことには驚かなくなった」という中里さんだが、その中里さんも「こんなことが」と驚いたのが、「隣の家の柔軟剤の匂いが気になる」というもの。 このときは、「こちらで用意するから指定の柔軟剤に変えてほしい」というリクエストは相手に聞き入れられなかったが、 「自分の基準と合わないことが許せない、自分は間違っていないと思ったら、とりあえず言ってみる。トラブルの原因が増えているというよりも、社会全体として違和感をもったら何でも主張をしてもいいんだという空気感になっていることがクレームやトラブルの増加につながっていると感じます」 ◆「お友だちになりたい」と手紙が… 中里さんによると、トラブルの7割は足音、洗濯機や掃除機の音、子どもの声など“音”に関するものだという。 「最近は隣にどんな人が住んでいるのか知らないことが多いので、音がきっかけで隣人への不信感や不安が増大し、警察に通報することもあるようです」 夜、隣から聞こえてくる「死ね!」「殺してやる!」という声。これは怖い。警察に通報したくなる気持ちはわかる。しかし、実はヘッドセットを使用したオンラインゲームをやっていて、声が大きくなっただけということもあったという。 また、マンションの隣の部屋から1日中ドンドンと何かを叩いているような音がする。隣人に相談員がヒアリングしてみると、明らかに在宅していないときにも音がしている。いろいろヒアリングした結果、水道管を通る水が、水道管内部の急激な圧力の変化によって、まるで水道管をハンマーで叩いているような大きな音が鳴る“ウォーターハンマー現象”を起こしていることがわかったのだとか。 音以外では匂いも問題になることが多い。隣の人がベランダで吸うたばこの煙が流れてきて、洗濯物に匂いがつく。料理の匂いが流れてきて気になるなどだ。 「物件によってはベランダでタバコを吸うことを明確に禁じているところもありますが、そうでない場合は、注意するのはむずかしくなります。 また、最近は外国籍の入居者が増えていることもあり、日本ではなじみのない香辛料を使って調理すると、その匂いが気になることもあるようです。けれど、調理を禁止することはできません。このような場合は、窓を閉めるなど自衛手段をとるしかないでしょう」 滅多にないことだが、隣の人から「仲良くなりたいので連絡先を交換したい」という手紙が投函されたケースもあるとか。 「SNSのIDを交換しましょうと軽い気持ちで手紙を出したようですが、受け取ったほうは恐怖を感じます。こういう場合は無視すること。継続して連絡がきたり、窓からのぞかれている、あとをつけられるなどの行為がある場合は警察に相談したほうがいいでしょう」