温故知新 OHVとDOHC、FRとMR「コルベット C4 ZR-1」と「コルベット C8 Z06」
Chevrolet Corvette(シボレー コルベット):C8 Z06とC4 ZR-1。コルベットZR-1のロータスパワーとC8 Z06の自然吸気モンスター!伝統のOHVのV8と新しいDOHCのV8を搭載するコルベット。故きを温ねて新しきを知る。
1980年代の初め、GMは第4世代の「コルベット」を開発するために多大な労力を費やした。旧型の「C3」は60年代のデザインで、第2世代を部分的に使用していた。シボレーがオイルショックでアメリカのスポーツカーの価格を大幅に引き上げたこともあり、何か新しいものが必要だった。
販売台数は落ち込んでいなかったので、「C4」に全力を注ぐだけの資金的余裕はあった: シャシーにはフロントにダブルウィッシュボーン、リアに5リンクが採用され、開発チームは歓喜し、最初のテスターは目を見張った。 多くのシャシー部品もアルミ製となり、「C4」は驚くほど軽量で扱いやすくなった。ファイバーグラス製のボディは極めてフラットで直線的で、クラムシェル型のボンネットが存在感を示していた。その下にあったのは、当時一般的だったウッドパネルを備えたファミリーエステートカーの敏捷性だけだった。 クロスファイアの「L83」型エンジンは、生産初年度は「C3」から引き継がれたが、その後のインテークマニホールドインジェクションを備えた「L98」型エンジンも気性の荒い野獣として知られていた。これは、日本からのハイテクスーパーカーの脅威や、クライスラーによる「ダッジ バイパー」の発表に対抗するためには、「C4」は、ボンネットの下にさらなるパワーユニットが必要であった。
5.7リッター、8気筒、32バルブ
1986年にGMがロータスを買収したのは良いことだった。しかし保守的に設計されたスモールブロックV8は、ターボチャージャーを装着しなければ400馬力までしか引き上げることができなかった。それは開発陣にとっては悩ましいことだった・・・。 そこでロータスは高回転型の自然吸気エンジンをヘテルに依頼したのだが、ロータスは手を抜くことなく、5.7リッターDOHC(ダブルオーバーヘッドカムシャフト)というエンジン技術の傑作を設計した。4本のオーバーヘッドカムシャフト、32個のバルブ、16個のインジェクションノズル。これが「LT5」エンジンの特徴的な回転の楽しさを生み出している。