高齢女性の車が歩道乗り上げ 現場に花…「居ても立っても居られない」 高齢ドライバーの事故、全体の3割に 鹿児島
南日本放送
鹿児島市中心部で11日、84歳の女性が運転する車が歩道に乗り上げ、4人をはねた事故です。1人が死亡し、もう1人が今も意識不明となっています。 【写真を見る】高齢女性の車が歩道乗り上げ 現場に花…「居ても立っても居られない」 高齢ドライバーの事故、全体の3割に 鹿児島 事故原因について女性は「アクセルとブレーキを踏み間違い」と話し、13日、現場では花を手向ける人の姿が見られました。 車が乗り上げ、歩行者がはねられた鹿児島市下荒田1丁目の歩道では… (記者)「事故から2日が経過した現場には、多くの飲み物と花が手向けられています」 (20代大学院生)「いてもたってもいられない。何もしないというのができなくて…。手を合わせることしか、できないけれども」 この事故は11日午後6時ごろ、乗用車が横断歩道で女性2人をはねた後、歩道に乗り上げ、歩いていた夫婦をはねたものです。姶良市の今西和隆さん(37)が死亡し、鹿児島市の48歳の女性が意識不明の重体です。 車を運転していた84歳の女性は胸の骨を折り、手当てを受けていて、警察に「アクセルとブレーキを踏み間違えた」と話しているということです。 警察は女性の回復を待って、過失運転致死傷の疑いも視野に調べる方針です。 県内で相次ぐ高齢ドライバーによる事故。今年7月にも鹿児島市で85歳の男性が運転する車が突然バックして別の車に衝突し、対向車線を数十メートル逆走した後、路線バスに衝突しました。 県警によりますと、今年、県内では2125件の交通事故が発生し、このうち65歳以上の高齢ドライバーによる事故はおよそ3割を占め、13人が死亡しています。 13件の死亡事故のうち、ブレーキの踏み間違いを含む運転操作の誤りが5件、前方不注意が3件などとなっています。 高齢ドライバーによる事故を防ぐために義務化されているのが、高齢者講習です。70歳以上が対象で、記憶力や判断力などの検査で、医師から認知症と診断された場合は、免許の取り消しなどとなります。 13日、鹿児島市の自動車学校で行われた高齢者講習には、74歳から86歳までのドライバー9人が参加しました。