[横開きハッチ]はもう古い!? 最近のランクルが[跳ね上げ式]になったワケ
昔の本格クロカンは、リアにタイヤを装着する関係でハッチが横開きと決まっていた。しかし最近では、本格クロカンのランクル250も300も跳ね上げ式になってしまった。今後「クロカン=横開き」ハッチの方程式は、通用しなくなってしまうのだろうか。 【画像ギャラリー】みんなどっちが好み!?近代的なランクル250と昔ながらのランクル70を写真で比較(24枚) 文:佐々木 亘/写真:トヨタ ほか
■安全を背負うためにいつだって横開きだったじゃない!
本格クロカンの証とも言える、バックドアのスペアタイヤ。パジェロもジムニーも、もちろんランクル70だってしっかり背負っている。重いタイヤを背負っている代償として、これらのクルマは全てバックドアが横開きなのだ。 ランクルに絞ってみれば、100系・200系・300系のように、本格クロカン性能の上に高級車の素性を加えたモデルでは、背面スペアタイヤは無くなり、バックドアが跳ね上げ式になっている。対してヘビーデューティーの70系は現行型でも背面タイヤを装着し、バックドアは横開きだ。 立ち位置の難しかったのがプラドだったはず。しかし、初代の観音開きからプラド名の最終型まで、途中で背面タイヤが無くなろうとも、横開きを維持していた。縦開きのガラスハッチを搭載し、横開きハッチの不便さを解消しながらも、横開きにこだわっていた姿が印象的である。 プラドが横開きハッチを続けた理由には、海外専売の3ドアショートボディの存在が大きく影響している。海外で人気の3ドアでは、150系プラドでも背面スペアタイヤが装着されていた。 したがって、150系プラドでは、国内仕様5ドアのスペアタイヤが床下格納となっても、クロカンの証だと言わんばかりに、横開きハッチを続けていたのだ。 しかし、プラドの後継車種とも言えるランドクルーザー250では、伝統的な横開きハッチをやめ、300系と同じく跳ね上げハッチに変化している。プラドの名残とも言える、跳ね上げガラスハッチを残しているから、なおのこと横開きからの大きな変化には疑問が残ってしまう。