【ドイツ】有権者の65%、早期選挙支持 CDU・CSU、1月実施を要求
ドイツ公共放送連盟(ARD)は7日、有権者の65%が、総選挙を可能な限り早期に実施するよう望んでいるとの世論調査結果を発表した。ショルツ政権は同日、自由民主党(FDP)が連立を離脱。ショルツ氏は連邦議会(下院)の解散に向け、2025年1月15日に首相信任投票を実施すると表明した。これにより3月に総選挙となる公算が強まっているが、有権者の多くは信任投票の実施を早め、速やかに国民の信を問うべきだと考えているようだ。政権奪還を狙う連邦議会最大野党で中道右派の、キリスト教民主同盟(CDU)・キリスト教社会同盟(CSU)連合は、1月の選挙実施を求めている。 調査はARDから委託を受けた世論調査機関インフラテスト・ディマップ(infratest dimap)が、7日に実施した。電話もしくはインターネットで、有権者1,065人から回答を得た。 回答者の33%は、ショルツ氏が示したスケジュールを支持していた。首相信任投票は基本法(憲法)に定められた、連邦議会を解散するための手続きで、議員の過半数の信任票が得られなかった場合、首相は大統領に議会解散を提案する。提案に基づき、大統領は21日以内に議会を解散するか判断する。解散した場合、60日以内に総選挙を実施することになる。 併せて実施した政党支持率調査では、CDU・CSU連合が34%で首位。2位は排外主義的な政策を掲げる右派政党「ドイツのための選択肢(AfD)」で、18%だった。 3位はショルツ氏の社会民主党(SPD)で16%。これにSPDと連立を組む緑の党が12%、左派ポピュリズム政党「ザーラ・ワーゲンクネヒト同盟(BSW)」が6%で続いた。FDPは5%だった。 CDU・CSU連合の次期首相候補、メルツCDU党首は、首相信任投票が来年1月では遅すぎると主張し、今月13日に実施するよう要求している。同日ショルツ氏は、連邦議会で国家の現状について演説する予定になっている。