芝居で作品支えたい 元アイドル西川美咲の女優挑戦
教師にも医師にもなれなかったけれど
現在は女優をメインとするが、演じることは西川にとってどのような意味を持つのか。 「お芝居は、私が私じゃなくなれるときだと思っています。西川美咲として生きることよりも役として生きているほうが、すごく楽しいんです。まだどこか“西川美咲という生き物”に対して100パーセントの自信を持って生きることができていないのもあると思います。他人の人生を演じる責任を感じています。原作があって、キャラがあって、そのキャラに息を吹き込むわけで、そのキャラの人生を生きなきゃいけない。でもそれがすごく楽しくもあります。小さい頃、お医者さんになりたいとか、高校の頃は教師を夢見た時期もあったり、そのどちらにもなれなかったけれど、お芝居ならできるじゃないですか。あとはサイコパスの役なんかもやってみたいですね。すっごい笑いながら実は目が笑っていなくって、とか。いろんな役に挑戦したいです」
同年齢では二階堂ふみ、清野菜名をリスペクト
意識している女優に、同年齢の二階堂ふみと清野菜名をあげた。 「もう、ぜんぜん私とは住む世界が違うというか、名前をあげるのもおこがましいのですが。清野さんは同い年で、アクションがすごくできてカッコイイと思います。そして芝居、演技力で考えると、二階堂ふみさんのすごさを感じます」 少しアングルを変えて目標としている女優像を聞くと、今度はベテラン女優の名があがった。 「高畑淳子さんとかキムラ緑子さんとか……。主演もできるし、でも脇役でも存在感があって、主演の芝居をすごく引き立てますよね。私も、しっかりとお芝居の面で作品を支えられる役者になりたいので、まずは演技をしっかり身につけたいです」 楽しみな女優が、また一人増えた。 (取材・文・撮影:志和浩司)