韓国機事故、179人全員身元確認 フライトレコーダーは米で分析へ
韓国南西部・全羅南道の務安(ムアン)国際空港で昨年12月29日に旅客機が着陸に失敗した事故で、韓国の国土交通省は1月1日、死亡した179人全員の身元が確認されたと発表した。一部が破損したフライトレコーダーについては、国内でのデータの取り出しが「不可能」と判断し、米国家運輸安全委員会(NTSB)での分析を目指す。 【図】着陸許可から事故までの経緯 事故機から回収したフライトレコーダーは、データ保存と電源供給のユニットをつなぐコネクターがなくなっている。同省は、国内でデータ取り出しの検討を続けるより、米国に送って分析する方が効率的だと判断した。一方、ボイスレコーダーの記録は抽出が完了し、音声ファイルに置き換える作業を進めている。作業には2日ほどを見込んでいるという。 犠牲になった179人は指紋やDNAで身元が確認された。一方で、生存した2人の乗員について、聯合ニュースは後方非常口の付近で救助されており、後方の補助席に座っていたと推定されると報じている。(ソウル=太田成美)
朝日新聞社