小島よしおも驚愕…未来の農業の救世主は「ミミズ」!?高校生考案の画期的アイデア
昨年に引き続き今年度も開催が決定している「FRaU SDGs edu こどもプレゼン・コンテスト2024」。応募期間は9月10日(火)23:59まで! 【写真】シマミミズに注目した高校生たちが編み出した「画期的な実験方法」 そこで、改めて昨年度のコンテストの応募総数417作品の中で、最も優秀な作品に与えられる【大賞】を受賞した「プレゼン動画」作品をご紹介します! また、昨年度は大賞の副賞として、「星野リゾート リゾナーレ那須」でのサステナブル体験&宿泊も贈呈。そこでの体験レポートもあわせてお届けいたします。 「FRaU SDGs edu こどもプレゼン・コンテスト」とは? 小学生から高校生までの子どもたちを対象に「自分達が2030年に創造したい未来につながるアイデアを自ら考え、発表してもらう場を作りたい」、そんな想いから昨年度よりスタートしたコンテスト。 募集テーマは「私たちが2030年に創造したい世界」。 SDGs17の目標に関して今感じている課題・問題を考え、「どうしたら持続可能な社会ができるか」「どうアプローチしたらいいのか」「その結果、社会はどう変化すると思うか」そのアイデアを大募集! 応募作品の形体は「自由」。絵・イラスト、プレゼン動画、パワポ資料、作文などどんな形でもOK! 応募作品の中から、豪華な審査員の方々の選考をもとに、大賞1作品と4つの部門賞を決定します!
「土壌生物利用による循環型農業の研究 シマミミズによる残渣の地産地消実現に向けて」
[大賞] 作成者:土壌研究研修班(部門:高校生) この写真は、栽培後廃棄されたトマトの根です。この根を利用できないかという思いからこのプロジェクトが始まりました。 私達が学ぶ園芸課には水耕栽培の施設があり、年間約700株のミニトマトを栽培しています。このような農業の仕方は都市部で増加が予想されており、残渣処分が問題になっています。化学肥料の原料、特にリンにおいては近い将来枯渇する資源だと言われています。 私たちは作物の地産地消と同様に、残渣も発生した場所から近いところで循環させたいと考え、シマミミズにより根の残渣を堆肥化する研究に着手しました。 シマミミズを選んだきっかけは、捨てられたトマトの根にびっしりとついていたからです。ほかにも多くのメリットがあり、シマミミズを実験に用いることにしました。 飼育方法について 予備実験で糞土の分離には非常に手間と時間がかかることが判明。タイムラプス撮影を用いた観察で、食べる場所と遊ぶ場所、つまりスペースを分けることで糞土の分離ができることが分かりました。 フンドの回収方法 観察に基づいて身近な材料を用いてさまざまな試みを行ないました。育苗箱を4層に組み合わせて飼育する方法を考案しました。これにより実験に必要な糞土を確実に短時間で分離・回収することができるようになりました。 水耕トマト根の残渣由来の糞土を分析した結果、肥料の三大成分のうちの多くを回収でき、特に有効態のリン酸が家庭生ごみ由来のものと比較して約3倍多く含まれていました。 植物への影響を調査するため発芽試験を行なったところ、発芽した苗に病気や障害は認められず、堆肥として利用可能なことがわかりました。 地域活動 地域活動では中学生への出前授業を行ない、家庭の生ごみの堆肥化やそれらを活用する循環型家庭菜園について紹介し、環境に配慮した農業の重要性を伝えることができました。 まとめ 実験のデータから、シマミミズの糞土は炭素や水・肥料成分を留める力が強いことが分かりました。これを水資源の有効利用や温暖化ガス発生の抑制に繋げられるよう調査研究しています。 これらの研究が私たちの健康と環境を守り強い未来となるようこれからも続けていきます。