賃貸と持ち家、どっちがいい?老後生活で安心なのは…住宅の専門家が考察してみた
老後も安心して住み続けられるのは持ち家か賃貸か?
持ち家の場合には、住宅ローンが完済すれば住まいに関わる固定費は固定資産税や都市計画税、火災保険料のみになるので、老後の生活は安定しやすくなるといえるでしょう。 また持ち家であればいざという時には売却してまとまった資金を確保することが可能となるほかに、ご自宅を売却して現金化し、売却後も住み続けることができるリースバックという手段もあります。 しかし賃貸の場合には、生涯にわたって家賃の支払いが発生します。そして基本的に年金しか収入がなくなってしまうと家賃負担が重くなり、引っ越しすることも難しくなってしまいがちです。 また高齢になると家賃や生活費のほかにも医療費や介護費などの出費がかさむようになるので、賃貸住宅に住んでいる場合には老後の生活が長くなると生活破綻に陥るケースも決して珍しくありません。 したがって老後も安心して住み続けることができるのは、「賃貸」よりも「持ち家」の方が有利といえるでしょう。
まとめにかえて
持ち家と賃貸にはそれぞれにメリットとデメリットがあるのでどちらが良いとは一概にはいえませんが、老後も安心して住み続けることができるのは「持ち家」だといえるでしょう。 また通常の賃貸物件の場合にはバリアフリー対策が不十分な住宅が多いほかに、高齢なことが原因で入居審査に落ちてしまう可能性もあるので、老後の生活においても賃貸物件を選択する場合には、事前にこれらの対策を立てておくことが大切になります。
参考資料
・総務省統計局「令和2年国勢調査」
亀田 融