小矢部で住宅全焼、遺体 1人暮らし70歳男性か
●能越道近く散居村「火の回り早かった」 14日午前2時24分ごろ、小矢部市西中の無職佐野豊昭さん(70)方から出火、木造2階建て住宅を全焼し、約4時間後に消し止めた。1階台所付近から身元不明の遺体が見つかった。小矢部署は連絡が取れない佐野さんとみて、身元の確認を急ぐともに出火原因を調べる。富山県内では12日も立山町で2棟が全焼、1人が犠牲となった。火災発生リスクの高まる冬場、県消防課は火の取り扱いに注意を呼び掛けている。 【写真】消火に当たる消防団員=14日午前2時50分 現場は能越自動車道小矢部東インターチェンジ(IC)から約200メートル離れた田んぼの間に住宅が点在する散居村の一角。 署によると、佐野さんは1人暮らしで、住宅のほか、納屋、蔵、車庫などがあった。敷地内には多くの木があり、消火に時間が掛かったという。 小矢部東IC近くに住む70代男性は「夜中に急に物々しい雰囲気になって驚いた。なかなか火が消えず、恐ろしかった」と声を震わせた。 小矢部署と小矢部消防署は14日午前9時半から実況見分を行った。日没のため15日に再開する。 ●富山新聞配達員が通報 119番通報したのは富山新聞販売の小矢部センター配達員河原恒夫さん(66)だった。新聞を届ける途中、2階から火が出ているのを確認し通報した。河原さんは「最初は窓が赤く見え、火事と思わなかった。火の粉を見てパニックになったが、何とか通報できた」と振り返った。 小矢部センターの稗田智宏所長(50)は「火の回りが早かった。今後も地域に異変があった際には配達員同士で連携して対応するようにしたい」と話した。 ●県「洗濯物ストーブ周囲やめて」県内では火災が相次いでおり、県消防課は火事を出さないため、▽ストーブ上部、周囲に洗濯物を干さない▽就寝時、外出時に必ず火や電源を消す―の徹底を求めた。