香川高ユネスコ部「交通安全グッズ」開発プロジェクト 家庭科の教科書に採用【宇部】
宇部フロンティア大付属香川高ユネスコ部(木下優華部長、6人)の反射材を利用した交通安全グッズ開発の取り組みが、実教出版(東京都)が発行する家庭に関する科目「生活産業基礎」の教科書に掲載され、今年度から全国の高校生が同部の活動を学んでいる。 第2章「ライフスタイルの変化に対応した商品・サービスの提供」の中で、商品開発の実践例として、2㌻にわたって紹介されている。 同部では、地域で夜間の事故被害者や加害者が増えていることから、誰にでも使いやすい安心・安全なユニバーサルデザインを意識しながら、2017年度から反射材付きの安全ポシェット、20年度から安全リストシュシュなどのグッズを製作し、宇部交通安全協会に納品したり、チャリティーバザーなどで販売したりして好評を得ている。 同科目は、生活と産業との関わりについて理解し、生活に関連する職業などへの関心を高めるとともに、必要な知識と技術を進んで習得しようとする意欲と態度を育むことが目的で、家庭に関する学科の原則履修科目となっている。 同社は、自分たちが身に付けた知識や技術を使って「過疎化」「高齢者人口の増加」といった地域課題の解決に向けた商品開発を行うことで、地域の人々の生活の質の向上につながった点に注目。科目目標の一つ「生活産業の振興や社会貢献に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う」の実践例として掲載したという。 教科書は次期指導要領の開始年度までが使用期間となり、例年の流れでは10年程度。同教科書のここ5年間での採用実績は、毎年1万3000~4000冊程度になる。 木下部長(2年)は「教科書に載ると聞いた時は驚いた。自分たちの活動が知ってもらえることはうれしく、励みになった。開発したグッズを幅広い世代に使ってもらい、事故が少なくなってほしい」と喜んでいた。 顧問の河村雅子先生は「この機会に全国の高校で実践してもらい、活動が広がっていけばありがたい」と語った。