【RIZIN】堀口恭司がUFCとの交渉を語る「俺を獲らないことで『何が世界一か』を捨ててる」、榊原CEO「RIZINで二階級同時制覇を」「UFC行きを止める気はない」
◆バンタムの方が堀口のカードは面白い(榊原)
一方、Bellator/PFLからペティス招聘を実現させた榊原CEOは、堀口に新たな目標として、RIIZN二階級同時制覇を目指してほしいという。 「バンタムの方が堀口のカードは面白いですよ。BelllatorがPFLの傘下になり、PFLにはバンタムが無いなかで言うと、バンタムでBellatorで契約していた選手は、まあまあ試合を組んでもらえなかったりする。 年末、BellatorとRIZINの対抗戦だったり、Bellatorの日本大会を我々と一緒に組んでやりたいっていう(Bellator/PFLの)思惑があって、団体同士の貸し借りの中で言うと、ここはペティスを何としても口説き落とす必要があった。恭司はそういう意味でまだ日本で戦う。RIZINを世界標準にするためにもうひと肌脱ぐ」と、Bellatorファイターの受け皿としても大晦日のクロスプロモーションに繋げたい思惑が両団体間で一致したこと、そして堀口にはフライとバンタムの二階級で活躍してほしいとした。 ◆堀口はまだPFL/Belllatorの契約下にある 同時に榊原CEOは6日、米国の『The MMA Hour』で堀口の現状の契約を明かし、今後のUFCとの交渉について「止める気はない」とも語っている。 「堀口とRIZINは個人的にも非常にいい関係にあります。ただ、契約上は堀口はまだPFL/Belllatorの契約下にあって、我々としてはその契約を借りる形になっています。 この先、堀口としては、もう一度、UFCのフライ級にチャレンジしたいという思いはあるんですけど、そこはプロモーターであるダナ(ホワイトUFC代表)がどうジャッジするか、ということでもあります」と、堀口獲得はUFC次第だとする。 「堀口は日本ではほんとうに大きな人気があるし、本人はフロリダに住んでいることもあって、アメリカでも試合をしたいという思いもある。そのなかでRIZINでも試合をしながら、ほかの海外プロモーションにもチャレンジしていくということを彼は希望しているので、この試合(セルジオ戦)の後も、彼はUFCにもアプローチするんじゃないでしょうか。 それを僕らも止める気はないんで、RIZINで活躍して、UFCとかほかの団体に行きたいという選手をあまり契約で縛って、選手のやりたいことをやらせない、というほかのプロモーションとは違う形で選手と向き合っていく、そこは変わらずに行きたいと思います」と、Bellator/PFLリリースを希望し、離れた大物ファイターのように、もし堀口がUFC行きを望み、UFCが獲得するならば、引き止めないとした。 一方で、榊原CEOはRIZIN配信の中で、「今回は堀口のこの先の格闘技人生を占う試合になる。本人はここで結果を出して、また次の展開を考えているだろうし、UFCの可能性を考えると、この試合を落としたら、UFCは獲らないと思うよ、間違っても。プロモーター目線で言うと」と、UFC再挑戦を目指す堀口にとって、状況的にタフな試合になるとも語っている。 ◆陰のフライ級王者がいることを世界に知らしめること 堀口は本誌の取材に、「どの試合も次に繋がる試合だと思うので、ここでしっかりリベンジして、次は大舞台に行くのか、どこに行くのかは分からないですが、そこに向けての“いい手土産になればいいな”とは思っていますね。(今回がBellator/RIZINの一区切りの試合にもなる?)まあ、そうですね。そういう感じになるのかなとは思いますね」と、現契約の区切りにすることを語っている。 アウェイの前回は、テイクダウンを奪いながらもブーイングを受けて「ブーイングより盛り上がった方がいいじゃないですか。だから盛り上がる試合をやろうと思って」、押さえ込んだセルジオを放して立ち上がった。 堀口にとって、今回は短期間で戻したバンタム級戦で、ホームではあるが、前回とは異なるリングとルールセットだ。それはどちらにとって吉と出るか凶と出るか。 元バンタム級王者のセルジオをフライ級王者の堀口が下すこと、世界の強豪に勝ち続けることで、UFCに陰のフライ級王者がいることを世界に知らしめること、それが堀口恭司の道を開くことになる。今回も絶対に負けられない戦いに、堀口は挑む。