「世の中の罵詈雑言を食って生きていく」恵まれない少女が伝説の極悪ヒールに。『極悪女王』が描くダンプ松本の生き様
「世の中の罵詈雑言を食って生きていく」覚悟の生き様
髪を染め、目をマジックで大きく囲い、漆黒のリップを塗って武装したダンプ松本はリング上で武器を乱用し反則を連発、悪行の限りを尽くす極悪レスラーへと変貌。気弱で、ろくにヒール役もやれなかった松本香の姿はもうそこにはありません。 チェーンで首を絞め、フォークで頭を突き刺し流血させ、パイプ椅子で頭を殴打する。アイドル的人気を誇ったクラッシュギャルズを血まみれにするダンプ松本は日本中から敵視され、会社には連日「死ね」と書かれた手紙や、ダンプ松本の写真を遺影に仕立てたもの、釘が突き刺された藁人形、さらには手紙を開くときに剃刀で手を切るように細工されたものなどが大量に届く事態に。実家にも酷いいたずらが相次ぎ、壁は落書きだらけで、ダンプ松本の家族を置いておけないと言われ退去を余儀なくされてしまいます。 しかしそんな中ダンプ松本は、「世の中の罵詈雑言を食って生きていく」と、送られてきた誹謗中傷の手紙をあえて壁に貼り、眺めては自らを奮い立たせるのでした。
ヒオカ