これを飲まずしてマダム・クリコの偉大さは語れない。ヴーヴ・クリコの最新キュヴェ 「ラ・グランダム ロゼ 2015」登場
パーティーシーンが多くなるこの季節、ワインリストに追加しておくべき1本が登場した。シャンパーニュ地方の“ラ・グランダム(偉大なる女性)”と呼ばれたマダム・クリコへのオマージュを込めたヴーヴ・クリコの最高峰シャンパーニュ「ラ・グランダム ロゼ 2015」だ。 【写真】ヴーヴ・クリコ「ラ・グランダム ロゼ 2015 × パオラ・パロネット」
マダム・クリコの革新性を象徴するロゼ・シャンパーニュ
シャンパーニュを嗜む者であれば、マダム・クリコの名は必ずや耳にしたことがあるだろう。メゾンの2代目当主であり夫だったフランソワ・クリコの亡き後事業を継ぎ、ビジネスシーンでの女性の活躍などほとんど無かった時代に、その天才的手腕でメゾンを大躍進させた女性だ。 彼女がもたらした革新は大きく3つある。シャンパーニュ地方初のヴィンテージシャンパーニュのリリース、現代の多くのメゾンが取り入れている動瓶台の発明、そしてブレンドによるロゼ・シャンパーニュを造ったこと。 現在のシャンパーニュに広く普及している、赤ワインと白ワインをブレンドすることで美しいピンク色と奥深い味わいを表現するロゼ・シャンパーニュ造りの技術は、それ以前に存在していた白ワインにエルダーベリーと黒ブドウを添加して造られる「ピンクのシャンパーニュ」のピンク色に憧れたマダム・クリコが、最高品質のブドウのみを使用して、この色を再現しようとした結果生み出されたものなのである。 その偉大なる仕事へのオマージュとして、2024年12月末から順次発売となるのが「ラ・グランダム ロゼ 2015」だ。「私たちの黒ブドウが最高級の白ワインを造る」というマダム・クリコの言葉を受け継ぎ、アイ、ヴェルズネイ、ヴェルシーといったシャンパーニュ地方の名高いブドウ畑で収穫されたピノ・ノワールの数々を厳選。その仕上げとして、メゾンで最も歴史ある畑のひとつとなったクロ・コランの2015年のピノ・ノワールの赤ワインを13%ブレンドしている。 発売に先駆けて開催された「ラ・グランダム ロゼ 2015」のお披露目ランチイベントは、自家菜園と地場の食材に真摯に向き合いながら独創的な料理を提案する和歌山「ヴィラ・アイーダ」の小林寛司シェフと、イノベーティヴな料理が魅力の東京・外苑前「JULIA」のnaoシェフが料理を担当。 しっかりとしたストラクチャーのなかに、コショウ、ナツメグなどのスパイス香やフローラルなニュアンスが混ざり合った華やかな味わいの「ラ・グランダム ロゼ 2015」は、ペアリングされたメインの「茄子/オクラ/オマール海老」もさることながら、自家製ベーグルに添えられたトムヤムクンのような味わいのクリームにまでハマる。この懐の深さは、ホリデーシーズンのホームパーティーでは強力なパートナーとなるのではないだろうか。 マダム・クリコの想いがつまった美しいバラ色の一杯は、賑やかな集いに一層の華を添えてくれるに違いない。 ヴーヴ・クリコ「ラ・グランダム ロゼ 2015 × パオラ・パロネット」¥50,380