チリ森林火災、112人死亡 消息不明250人か
【サンパウロ共同】チリ中部や南部で大規模な森林火災が発生し、チリ政府は4日、死者が112人に上ったと発表した。地元メディアによると、約250人と連絡が取れなくなっているとの情報もある。発表に先立ち、被災地を視察したボリッチ大統領は「犠牲者が増える(恐れがある)」と記者団に述べ、人命救助を最優先する考えを示した。 【写真】チリ中部バルパライソ郊外で煙に包まれる市街地(ゲッティ=共同)
ボリッチ氏は「チリ全土が苦しみ、犠牲者に涙を流している」と述べ、5日から2日間を服喪期間にすると宣言した。チリ中部は首都サンティアゴで1月末、過去55年間で3番目に高い気温37.3度を記録するなど、暑い日が続いていた。 大きな被害が確認されているのはサンティアゴの西約100キロの港湾都市バルパライソやビニャデルマル周辺。地元テレビによると、火は住宅街を襲い、延焼を続け、森林から離れた場所でも住宅の屋根が焼け落ち、黒焦げになった車が路上に放置されていた。 消防や軍などが消火活動と行方不明者の捜索を続行。被災地では治安悪化も懸念され、ボリッチ氏は軍を展開し治安維持に努めると約束した。