密漁、迷惑駐車… ハタハタ狙う遊漁者に漁師憤り 青森・深浦町 県警はパトロール強化
日本海の冬の味覚「ハタハタ」を目当てに、青森県深浦町松神の象岩付近の岩場に連日、県外ナンバーを含む多くの遊漁者が車で訪れている。一方で地元漁師は禁止されている籠の使用や駐車マナーの悪さに憤っている。 24日午後、地元漁師の案内で岩場に行くと、象岩に向かう町道沿いに県外ナンバーを含む複数の駐車車両があり、網などを持った遊漁者とみられる約20人の姿が確認できた。 この漁師が、県漁業調整規則で遊漁者がハタハタを取るために使うのが禁止されているタコ籠が岩場に置いてあるのを見つけ「誰のだ?」と呼びかけたが、誰も返事を返さなかったため、回収した。「魚があまりいなくなっているのに、密漁はやめてほしい」と話す。 また、遊漁者の駐車車両が象岩付近に向かう町道をふさぎ、漁師が船着き場まで作業用軽トラックでたどり着けないこともあるといい、「週末の夜はすごい。金曜日あたりから混む。まいったものだ」と顔をしかめた。 青森県西海岸は毎年12月、産卵で沿岸に近づく群れを狙うハタハタ漁が盛ん。今期は不漁予測もある中、例年より1週間ほど遅い接岸となり、今年いっぱい漁が続くとの見方もある。 鯵ケ沢署は管内の沿岸で昼夜にわたるパトロールを強化しており、赤坂啓明地域課長は遊漁者に「青森県のルールを守り、転落にも気を付けてほしい」と呼びかけている。