維新・吉村共同代表 “0歳児選挙権”は「政治家をビビらすため」公約に掲げる狙い語る
政策アナリストの石川和男が7月13日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送Podcast番組「石川和男のポリシーリテラシー」に出演。日本維新の会共同代表・大阪府知事の吉村洋文氏に「0歳児選挙権」の実現を掲げた真意とシルバー民主主義について問うた。
吉村氏は4月25日の会見で、「人口戦略会議」が出した消滅可能性自治体に大阪府内の12市町村が含まれていたことに関連し、現在の自公政権が「未来に向けた政治」をやっていないと指摘。少子化や人口減少への抜本的な対策として「0歳から選挙権を認めるべき」と述べ、次期衆院選の党公約に盛り込む考えを表明した。 番組で吉村氏は、若い世代の投票率が低い要因について「機会費用が高い」と述べ、仕事や子育ての忙しさに対し「組織団体でも業界票でもない自分たちの1票はほとんど意味がない」と意義を見出しにくい投票には、相対的に足が向きにくいと指摘。そうした若い世代が気軽に投票できるネット投票について「すぐできる話なのに、古い政治家の集団は目の前の投票率が高い高齢者ばかりを見ていて、若い世代が本当に政治参加しやすいような仕組みを真剣には考えてない」と持論を展開。 その上で吉村氏は、シルバー民主主義について「実は政治家が過度に反応しているだけ」と切り出し、自身の経験上「高齢者の中でもかなり多くの人は、若い世代のための政治をやってくれと思っている」と言及。「実はシルバー民主主義って、政治家がポピュリズムで感じているというか、自分の偉績を守りたいから感じているだけのこと」と主張した。 かつて大阪市では、70歳以上の市民に市内の地下鉄やバスを無料で乗降できる敬老パスを配布していたが、財政難から廃止を決定。1回50円を負担してもらうことに変えた際「財源が浮いた分を子どもたちの政策に回させてくださいと言ったら、かなり多くの高齢者の方はわかったと言ってくれた」と振り返った。 続けて吉村氏は「これは大阪市という、すごい小さな範囲の話だが、今の国の政治を考えたときに社会保険制度なんかもたないのはもうわかっている。このままだと、次世代がもたないと正直に言えば、多くの高齢者はわかってくれる。だから、シルバー民主主義は高齢者世代にあるんじゃなくて、政治家の中にあるもの」と断言。 今回、海外でも議論されている親が未成年の子どもの数だけ投票する「ドメイン投票法」をわかりやすく「0歳児選挙権」として掲げたと語り、その狙いについて「政治家を次世代に向かせる必要がある。若い世代や将来世代に投票権をもたせたら、政治家はビビりますから。そうすると、その世代に向けた色んな政策をやるようになる」と語った。