JBCがアンチ・ドーピング規程を制定 禁止物質や数値基準はWADAを準用 井岡一翔の大麻成分検出問題受けルール策定
日本ボクシングコミッション(JBC)は14日、JBCアンチ・ドーピング規程を制定したと発表した。日本国内におけるJBC公認世界タイトルマッチに出場する両選手(18歳未満の競技者を含む)らに対して適用され、15日より発効する。 JBCは現状と変わらず、日本国内におけるJBC公認世界タイトルマッチに限り、ドーピング検査を実施する。禁止物質や数値基準は、世界反ドーピング機関(WADA)が定める「禁止表国際基準その他の基準」を準用する。違反をした選手に対する処分は戒告、試合における成績の失効、一定期間の出場資格停止(1年以下のライセンス停止)、無期限の出場資格停止の4種類が定められた。 選手の検体から禁止物質が検出されたが、検出された数値がWADAの定めた数値基準の範囲内であった場合、アンチ・ドーピング規則違反にはならないことなども明記された。JBCは禁止物質が数値基準内で検出された事実を、JBCの判断により公表することができるとした。ドーピング検査の費用はプロモーターの負担となる。 JBCはWBA世界スーパーフライ級王者の井岡一翔(35)=志成=の2022年大みそかの試合の際の尿検体から、WADAの基準値を下回る微量の大麻成分が検出されたことなどを受け、ルール策定を協議していた。井岡は潔白を主張。JBCはドーピング違反していないと判断したが、「ボクシング界を代表するボクサーが違法に大麻を使用しているという疑念を生じさせた。ボクシング界への信頼を維持するように努めなければならない義務を怠り、倫理規定に違反した」と戒告処分を科した。