“処方箋なし”で…「緊急避妊薬」一部薬局で試験販売を開始 課題も
【解説】緊急避妊薬 世界では?
試験販売が始まった緊急避妊薬ですが、世界ではどういう対応をしているのでしょうか。日本テレビ・加納美也子解説委員に聞きました。 藤井貴彦キャスター 「試験販売が始まった緊急避妊薬ですが、世界ではどういう対応をしているのか、加納解説委員に話を聞きます」 加納解説委員 「WHO(=世界保健機関)は緊急避妊薬を必須医薬品に指定していて、『誰もが安全に使用できるアクセスをきちんと確保しないといけない薬』として指定しています。そのため、世界ではすでに約90の国や地域で医師の処方箋なしに薬局で買える薬になっていて、年齢制限を設けていない国も多くあります。日本は世界的に見ても対応が遅れているのが現状です」 藤井キャスター 「そんな状況の中で、今回の調査研究で本格的な一般販売は実現できそうなのでしょうか」 加納解説委員 「実は、今回の調査研究は本来、今年夏ごろから来年3月まで行われる予定でしたが、ずれ込んでしまい、調査期間が3か月も短くなりました。期間が短くなったことで、一般販売に向けた議論に影響が出ないか懸念する声もあります。ただ、緊急避妊薬は望まない妊娠を防ぐ、いわば最後の砦にもなりうる薬ですので、望む人すべてに確実に届くように当事者の視点に立った議論が望まれます」