認知症の高齢者が接客、伊勢で一日限りのレストラン 三重
【伊勢】認知症の人が接客する一日限りのレストランが12日、三重県伊勢市神久の飲食店「なぁなぁ」で開かれた。 認知症当事者の社会参加と、認知症への理解を深めることを目的に、市中部地域包括支援センターが、昨年に続き企画。認知症の症状がある市内の80代と90代の女性2人が接客スタッフを務めた。 ランチタイムに、地域の民生委員や支援センターの関係者ら40人が来店。クリスマスの装飾がされた店内で、2人の女性スタッフは赤いサンタの帽子をかぶり、支援センター職員のサポートを受けながらテーブルを回って注文を聞いたり、料理やデザートを丁寧に運んだりした。客から声をかけられると、笑顔で応えていた。 接客スタッフを務めた90代の女性は「失敗しないように頑張った。お客さんとお話もでき、楽しい」と話していた。 企画した同支援センター認知症地域支援推進員の中山道代さんは「多くの方に、正しく認知症を知ってもらう機会をつくり、認知症になっても活躍できる社会を目指したい」と話した。