APEC閉幕、首脳宣言を発表 議長国アメリカ、外交の成果と課題は…米中首脳会談「融和演出しすぎ」批判も
日テレNEWS NNN
アメリカで行われていたAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議が17日、閉幕しました。議長国・アメリカの外交の成果と課題について、渡邊翔記者の報告です。 ◇◇◇ 今回、一連の日程で最も注目された、米中首脳会談。バイデン大統領は軍同士の対話の再開など、一定の成果を確保しました。 バイデン大統領「世界の2大経済国の安定した関係は、米中だけでなく世界にとって良いことだ」 また、APEC首脳会議は中国やロシアが参加しているため、合意形成が危ぶまれていましたが、ウクライナ・中東情勢などに関する内容を切り離して、何とか首脳宣言の採択にこぎつけました。 一方、今回のAPECに合わせて実質合意を目指していたアメリカ主導の経済圏構想「IPEF」では、大統領選に向けてより高い水準での合意を求める与党内の反発に配慮し、最重要の「貿易」分野の妥結を見送りました。 さらに米中首脳会談をめぐっては、ワシントンの外交筋から、「融和ムードを演出し過ぎた。今後は大統領選に向けてアメリカ国内で対中強硬姿勢が強まるので、野党から弱腰だと批判される可能性がある」との見方が出ています。 来年の大統領選に向けて、ますます外交面での妥協が難しくなるバイデン大統領。中東情勢やウクライナ情勢など課題が山積する中、今後も難しい舵取りを迫られます。