ZOZOチャンピオンシップ参戦決定 ! 日本オープン初優勝を飾った今平周吾のドライバースウィングをAIで分析
今平選手のように右足への踏み込みと移動が大きなトップは、スウィングアーク(弧)を大きくすることができるので、クラブスピードを上げやすいメリットがあります。ただし、右足から左足に踏み込むタイミングが遅れると、右へのスウェイに繋がって打点が安定しなくなりますので、もし参考にする場合は、右足から左足への踏み込みのタイミングを間違えないように気を付けて取り組んで下さい。
左ひじが「曲がる」と「引ける」は意味が異なる。今平選手は左ひじが引けてはいない。
そしてフォロースルーを見てみましょう。今平選手のスウィングの特徴である「インパクト~フォローするにかけて左ひじが曲がる」点に注目します。「LEAD ELBOW FLEXION」が左ひじの屈曲角度を表しますが、今平選手はP8(フォロースルーでクラブが地面と平行のポジション)で左ひじが150度です。これは海外男子ツアープロのレンジ(範囲)が151度~159度ですので、今平選手はわずかに多く曲がっていると言えます。
ここで左ひじが「曲がる」と「引ける」では意味合いが異なる点について解説します。スウィングのエラーの1つにチキンウィング(左ひじが引ける)のエラーがあります。画像④左側は左ひじが引けているケースのアバター、右側が今平選手の3Dアバターです。左側の左ひじが引けているケースは両手が胴体より外側に外れていますが、右側の今平選手は両手が胴体の中に収まっているのがわかります。
まとめると「左ひじが引けている」ケースは「両手が胴体より外側に外れて、左ひじが曲がっている」、今平選手は「両手が胴体の中に収まったまま、左ひじが曲がっている」。これが左ひじの「曲がる」と「引ける」の違いです。もし、左ひじが引けるチキンウィングにお悩みの場合は、無理に左ひじを伸ばそうとするのではなく、今平選手のようにスウィング中に「両手が胴体の中に収まっているか ? 」をチェックするのをお勧めします。 今回は、今平 周吾選手を解説させて頂きました。今年は例年以上にラフが深くてタフなセッティングの中で、今平選手と木下選手のデッドヒートは、実に見応えのある名勝負でした。来週のZOZOチャンピオンシップでも、PGAツアープロと日本人選手のデッドヒートに期待したいですね !
北野達郎