世界が注目!小学生が開発「災害避難誘導ロボット」 世界最大級のロボットコンテストに出場 広島
広島ニュースTSS
世界最大級のロボットコンテストに広島から2人の小学生が出場します。 世界が注目する子どもが考案した災害時の避難誘導ロボットのアイデアに迫ります。 26日、2人の小学生が、広島を出発しました。彼らが目指すのは、トルコ第3の都市・イズミル。2人は日の丸を背負った小さな日本代表です。 世界最大級のロボットコンテスト、「ワールド ロボット オリンピアド」世界中から8歳から19歳までの6万人以上の若者たちが参加するロボットコンテストです。 仮谷賢太郎くんと広沢高政くん。 広島県内の小学校3年生です。 今年、8月の国内予選で、最年少で最優秀賞を受賞。世界大会に出場します。 2人が作ったのは、「テントウムッシン」。 【仮谷賢太郎さん(小学校3年生)広沢高政さん(小学校3年生)】 「テントウムッシンは避難できるのに避難しない人を避難させる避難誘導ロボットです」 このロボットは、高齢者等の避難を促す、警戒レベル3が発表されると、アラームを鳴らし、障害物を避けながら、家の避難口まで誘導します。 避難指示の警戒レベル4では、アラームの音は、さらに大きくなって、救助に来た車に搭載した機械に近づけないと鳴りやまないという、災害時の避難を誘導するロボットです。 2人が、このロボットを作ることになったのは、77人が犠牲になった2014年の広島土砂災害を契機に建設された広島市豪雨災害伝承館を訪ねたことがきっかけでした。 【広島市豪雨災害伝承館・松井憲 副館長】 「みなさん逃げられるようになったんですかという話をしていて、今なかなか逃げないんだという話をしたら彼らは『う~ん』と言いながら帰っていきました」 2人が出場するのは、自然との共生を支援するロボットモデルを作る部門です。国際大会では、プレゼンも質疑応答も英語でしなければなりません。 【仮谷賢太郎さん】 「彼(広沢高政さん)がインターナショナルスクールなので、英語専門の学校に行っていて、英語が分からないので教えてもらっています」 Q:結構苦労した? 【仮谷賢太郎さん】 「めっちゃ苦労しました。でも、大会に向けて、ずいぶん頑張りました」 練習の成果は・・・。 <英語で説明> 「左後方に障害物がないことを確認してください。まず避難できる人を避難させましょう。 次に被災した住宅にいる人に救助車が到着したことを伝えます」 今年、4月にチームを組んで、ずっと2人で、頑張ってきました。 東京で行われた、国際大会参加チーム強化合宿にも参加しました。 【仮谷賢太郎さん(小学校3年生)広沢高政さん(小学校3年生)】 Q:どんなことをした? 「いろいろな人と仲良くなろうとか、自己紹介とか部門に分かれて練習したりとか」 しかし、世界大会が迫る中深刻な事態が・・・ 日本代表ではありますが、開催地まで行くための資金がないのです。 トルコ共和国までは、大変な費用が掛かります。 クラウドファンディングで皆さんにお願いすることにしました。 世界に2人が伝えたいのは、プレゼンの最後に書かれたメッセージです。 『住んでいる国が違っても 災害で壊れた物は直せますが、人が亡くなったら生き返れません。これは世界中みんな同じです。早期避難を!』 【仮谷賢太郎さん(小学校3年生)広沢高政さん(小学校3年生)】 「みんなと仲良くなりたいね。そして、表彰台を目指したいです。世界大会が終わってからもテントウムッシンを世界に知らせて、世界中の人が幸せになるロボットにして、実現をしたい」 一緒に頑張ってきた2人には、かなえたい夢があります。 【仮谷賢太郎さん(小学校3年生)広沢高政さん(小学校3年生)】 「世界大会が終わった後も僕たち2人で会社を作ることが夢です」 Q:どんな会社? 「『けんたか会社』です。ぼくが、名前が賢太郎で、ぼくが高政なので『けんたか』 ということで」 小さな背中に大きな夢をいっぱい背負って、さぁ、行ってらっしゃい。 【仮谷賢太郎さん(小学校3年生)広沢高政さん(小学校3年生)】 「いってきます」 <スタジオ> 凄すぎて、「がんばれ」としか言えないんですが、夢と希望に溢れてますね。 【コメンテーター:広島大学大学院・匹田 篤 准教授】(社会情報・メディア論が専門) 「いやーいい顔していましたね。2人とも。ワールド ロボット オリンピアドってもうオリンピックに行くようなもんなんですよね。いろんなロボットがあるんですが、災害でわかったことは、地域のおせっかいな人がいないと、なかなか皆、逃げてくれない。そこをロボットにやらせる。その発想が素晴らしい。こういったものに補助金がないので、私たち草の根でも応援したいですね」 渡航費に関しも、その辺が難しいところがあるようです。クラウドファンディングで資金を集めているそうですが、まだ不足している状況だということです。
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