アーセナルでは苦しい時間を過ごしたF・ヴィエイラ [写真]＝Getty Images

　ポルトは27日、アーセナルからポルトガル人MFファビオ・ヴィエイラがレンタル移籍加入することを発表した。背番号は「10」に決まっている。 【動画】ファビオ・ヴィエイラの背番号は「10」 　移籍市場に精通するイタリア人記者のファブリツィオ・ロマーノ氏によると、レンタル移籍期間は2025年6月30日までの1年間。2024－25シーズン限りのレンタル移籍で、契約に買い取りオプションは含まれていないという。有償レンタルとなり、レンタル移籍期間中はポルトが全給与を負担するとのこと。レンタル料は2024－25シーズンの個人・チームの目標達成度によって最終確定する。F・ヴィエイラの出場時間が全公式戦の50％を下回った場合は、ペナルティ条項が発生する模様だ。 　F・ヴィエイラは2000年5月30日生まれの現在24歳。ポルトのアカデミーで育ち、2020年6月にトップチームデビューを飾った。2021年に開催されたUEFA U－21欧州選手権（EURO）では母国ポルトガルを決勝の舞台へ導くパフォーマンスを披露し、大会のゴールデンボール賞（MVP）を受賞。2021－22シーズンはポルトで主力に定着し、プリメイラ・リーガ（ポルトガル1部リーグ）27試合出場6ゴール14アシストを記録するなど攻撃の軸として活躍を続け、左利きの若き攻撃的MFとして国内外から注目を集めた。 　2022年夏にはアーセナルへ完全移籍加入。だが、アーセナルでは同じ左利きのノルウェー代表MFマルティン・ウーデゴーアやウイングでプレーするイングランド代表FWブカヨ・サカの立場を脅かすことができず、なかなかスタメンでの出場機会を得られない日々が続く。昨季は公式戦16試合出場2ゴール3アシストを記録したものの、先発出場数はわずか3試合と苦しみ、今季もプレミアリーグ開幕からの2試合ともにメンバーから外れていた。 　アーセナルは今夏の移籍市場でレアル・ソシエダからスペイン代表MFミケル・メリーノの獲得が決定的だと報じられている。インサイドハーフにさらなる戦力が加わると予想されるなか、F・ヴィエイラはかつて自らが輝きを放った地で、リスタートすることとなった。 　なお、今季のプリメイラ・リーガは既に開幕しており、ポルトは10日に行われた第1節ジル・ヴィセンテ戦を3－0で制すと、16日の第2節サンタ・クララ戦、24日の第3節リオ・アヴェ戦はともに2－0と完勝。ここまで無失点で3戦全勝を記録しており、3シーズンぶりの覇権奪還へ向けて好スタートを切っている。