【MotoGP】KTMのワイルドカード枠はポル・エスパルガロの“ひとり占め”ではない? 首脳陣がダニ・ペドロサとのシェアを示唆「我々は柔軟に考えている」
MotoGPの2024年シーズンで、KTMは6つのワイルドカード参戦枠が与えられるが、ダニ・ペドロサとポル・エスパルガロでシェアしていく方向を考えているようだ。 【ギャラリー】2024年シーズンのGASGASカラーリング。レッドブル目立つように 新しく始まるコンセッション(優遇措置)制度のもと、現時点ではドゥカティを除いたメーカーは年間6回のワイルドカード参戦が許可されることになった。そして当初、KTMのワイルドカード参戦枠は、ペドロ・アコスタのシートを用意するために参戦を断念することになったポル・エスパルガロへまとめて与えられるのではないかと言われてきた。 ただ、実際にはエスパルガロに全てのワイルドカードの機会を与えると決まったわけではないという。KTMのモータースポーツディレクターであるピット・ベイラーが語った。 「我々はとても柔軟に考えており、意義があるときにワイルドカードを使いたいと思っている」 「もちろん、6回のワイルドカードをポルに与えるという話もあったが、それは実際には合意には至っていない。なによりもまず、プロジェクトに意味のあるモノでなければならないんだ」 そう語るベイラー。彼いわく、エスパルガロも当初は6回のワイルドカードを望んでいたようだが、時間の経過とともに考えが変わってきたのだという。 「実際、ポルが変化と新しい役割(テストライダー)をポジティブに受け入れるのに時間がかかったのも事実だが、かなり変わってきている。ひとたび両肩にかかるプレッシャーが除かれ、一歩引いて物事を見ることができるようになると、見え方も変わってくる」 そうしてエスパルガロの考えが変わったこともあり、ベイラーは6回のワイルドカード参戦枠を複数のライダー……例えばもうひとりのテストライダーであるペドロサなどとシェアしていくことを考えていると語った。 「ワイルドカードはシェアしていくつもりだ。現時点では6回ワイルドカード参戦するかどうかは決まっていないが」 「興味深いコースがいくつかあるため、そこにダニがワイルドカードで出るだろうし、ポルも間違いなく出る。レース用タイヤを使用して他のライダーと走ることは、テストプロセスとして有用なんだ。しかしながら、ポルに6回のワイルドカードを与えるという明確な計画は存在しない」 「私見だが、(ジョナス)フォルガーよりもポルとダニで分け合うことになるだろう。ただそれもその時の状況によって変わってくる。確定した計画はまだないんだ」
Léna Buffa